スキヤキ2012をふりかえる -10- だぶだぶ


 OKIさんのCDで最初に買ったものが、これ↑。
 学会で札幌に行った時にタワーレコード行って「えーと、なんか北海道っぽいものって」と思ったらこれを大きく売り出していたんですね。やっぱりこれもそういうタイミング、そういう運、そういうシンクロニシティ(ユングの)なんでしょうね。

 スキヤキでのオキさんのステージ(8月26日)は、ほとんどトンコリのソロでしたね。
 あの夢幻的な感じは、素晴らしかった。

 この2004年のアルバムDub Ainuも、短いですが聴き応えのあるものでした。
 女声コーラス、今をときめく?マレウレウの原型も聞けますしね。

 そのマレウレウですが、当然ながら忘れてならないのは、OKIがマレウレウを生むのであって、マレウレウがOKIを生めるわけはないということですね(「マレウレウいいじゃん!」という強い印象からアイヌ音楽に入っていくのは一向に構わないというか、むしろそれがホント、常道だと思う、というお話はここでは繰り返しません)。
 このアルバムを聞いていると、ダブがOKIにマレウレウを産ませてくれたんだなというのが理解されます。

 ダブというのは、そういう産出力を持たせてくれる何かであると思います。
 どなただったか、このダブのことを「貧乏人の現代音楽」と定義されている方がいて、言い得て妙だと思ったことがありました。
 どんなに完璧に設備の行き届いたスタジオででも、ダブを録音するとなるとそれらを「貧乏人的」――という言葉が悪ければ「民衆的」と言いたいです――に使う必要があります。
 そしてそれは、まさしく「現代」音楽なんですね。
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タワレコつながりで (ボン 大塚)
2012-09-28 18:05:39
私の方はタワレコのアメリカ村店でした。
タワレコのワールドミュージック・ガイドの
無料小冊子で、北中正和さんが紹介していた
安東ウメ子「イフンケ」(OKIプロデュース)が
最初でした。それから、動画でありし日の姿を
視聴したら感慨深かったです。ほかにOKIさんが
サポートの床絵美さんという方の動画での
歌唱にも驚かされたのを思い出しました。そして
ネイティブの血が流れているリラ・ダウンズの
唄うラ・ジョロナ(泣き女の伝説)に通底する
情念をも感じたものでした。
 
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