ひとがそこにいること


 プリンスも死んだので――2016年に死なないアーチストは大物とは言えない、みたいな勢いですね、富田勲さんも亡くなられました――、それで彼のベストは『バットマン』の映画音楽だと思うので、CDをアマゾンで発注してみました。
 そしてふと思いついて同じ映画音楽、長く手元になかったライ・クーダー『パリ・テキサス』も発注しました。
 そしたら、『パリ・テキサス』の方が早く届きました。

 これってほとんどライ・クーダーのギターによる、ほとんど単音の音楽ですね。それでいてこれほど心にしみる音もないなあ・・・

 こういう音楽って、「そこにライ・クーダーという人がいる。彼が弾いている。彼が、わたしとともに、あの映画の世界に居て、弾いている」という思いがなかったら成立しないのかな、と思います・・・
 だからこそ、あの音楽が車の中で鳴りだすや、即座にわたしは自分が、息子とともにアメリカ深南部、テキサスを走っている気になってしまうんでしょうね。


 この音楽は、打田さんがわたしにくれたものでした。いただいたのは「カセット」であって(そういう時代でした。昔のことです)CDではなかったんですけど。
 ひとから音楽をもらうということは、わたしはめったにない。自分で見つけるんです。
 でも『パリ・テキサス』はまれな例外をなしています。打田さんからもらったんだ、という思い、そこにひとがいるという思いとともにわたしは聞いています。

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コメント
 
 
 
結局『バットマン』のほうは (raidaisuki)
2016-05-13 15:45:09

 注文の時点で販売元品切れになっていたことが判明しました。やっぱりなあ、そうだよなあ。
 
 
 
と思ったら (raidaisuki)
2016-06-12 00:22:08

しばらくそのままにしておいたら、手に入りました。

http://blog.goo.ne.jp/raidaisuki/e/70e1921a13cda4977edc9de9e11f4ad0
 
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