アルジェリアを応援してください


 ワールドカップ、アルジェリア対ベルギー戦は今日の深夜=明日の午前1時です。NHK地上波で中継するんですね。

 この試合について目に入る報道はベルギーの立場からのものばっかりみたい。

 どうか、アルジェリアを応援してあげて下さい――よく見たらアラブ諸国から出てるの、アルジェリアだけですね。



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ついに


 スタンダールの小説全集プレイヤード新版、OEuvres romanesques complètes第三巻が刊行されました。

 編者としてベルチエ御大が入っているのは当然として、筆頭にアンセルさん、そしてグザヴィエ、セルジュの名がくっきり印刷されているのを見るのは、感無量です。(ちなみにスタンダールのこの肖像がいちばん「鈴木先生に」似ている肖像です。メガネかけて、白髪にしたら、鈴木昭一郎先生の顔になります)

 こうやってスタンダール研究もまた、新しい世代に受け継がれていくのです。

 セルジュは原稿を何年待たせただろう? ここではじめて話が出ていますから、少なくとも6年はガリマール書店を待たせたはずですね。

 実際に手に取ってみると、セルジュの担当部分は意外に小さく、また淡々としたものでした。
 今度会ったら、いまの心境を聞いてみたいです。


 ところで「不死」ということについてここではこんなことを書いていました。

 「鈴木先生も、セルジュも、またスタンダール自身も、「時間」なんかないかの如く(つまり、限りある時間、というようなものは知らないかのように、ということ、sub specie aeternitatisということです)ある「観念」を追い続けているんです。生とか死とかもそんなに意味を持たない場みたいなものがそこにあるようです。
 これも、これが、不死ということなのかもしれません。」

 昨年、わたくしの最大の恩人、赤木昭三先生が亡くなられたことをずいぶん後になってからうかがって、何のお知らせもされないその、いかにも赤木先生らしい Ausgang 雲隠 のされかた ――阪大仏文のコンパのときは赤木先生はいつも、はっと気がついてみるとおられなくなっている(主任教授なのに)という不思議な方でした―― に畏敬の念を覚えました。先生もまた永遠のなかで仕事をしておられる人でした。

 でも今は、これも「不死」の本質とは少し違うかな、と感じています・・・  

 これを書いてからカネッティのスタンダール観ということについて少し調べました。カネッティは思ったより素朴な読み方をしていたようで、スタンダール読解に関してカネッティに蒙を啓かれるということはないように思えます。Christine Meyerの本も読んでみましたが、さして得るところはありませんでした。
 ただ不死ということをスタンダールを通して学んだカネッティのやり方は、間違ってはいなかったと思います。

 つまり、何の下心もなく未来の読者に語りかけることが不死に通じるという・・・
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