イスラーム勉強会ブログ

主に勉強会で扱った内容をアップしています。

預言者伝62

2014年03月20日 | 預言者伝関連
194.ジャーヒリーヤ時代の名残と偶像崇拝の儀式の払拭:
  アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は、カアバの回りに置かれていた数々の偶像へ戦隊を送り込みました。彼らが破壊したものの中には、アッラートとアル=ウッザー、第三のマナートが含まれていました。(これらの名称を持つ偶像については、53章19,20節とその解説を参照)そしてマッカにいた呼びかけ人が叫びました:

  「誰でもアッラーと最終の日を信じる者は、家にある偶像を壊すこと!」

  またアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は教友の数名を各部族に派遣して、彼らの偶像も破壊しました。これについて教友のジャービルは言っています:ジャーヒリーヤ時代に、「ズ・ル・ヒスラ」と「アル=カアバ・アル=ヤマーニーヤ」と「アル=カアバ・アル=シャーミーヤ」とい呼ばれる館がありました。預言者さま(アッラーの祝福と平安あれ)は私に次のように言われたのです:おまえよ、「ズ・ル・ヒスラ」から私を安らかにしてくれないか?ジャービルは言います:そこで私はアハマスの150名の馬に乗った男たち(アハマスの人々は騎馬する人たちだった)と共にそれを壊し、そこにいた人間を殺しました。仕事を終えた後、私は預言者(アッラーの祝福と平安あれ)を訪れて以上を報告しましたところ、彼は私たちとアハマスのために祈ってくださいました。

  次にアッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)は説教されるためにお立ちになり、審判の日にまでにおけるマッカの神聖性を公言して言われました:アッラーと最終の日を信仰する者に、マッカ中で流血させること、木を折ることは許されない。また次のようにも言われました:私以前の誰にもマッカが許された人間はおらず、私以降の人間にも許されることはない。そして、マディーナに戻って行かれました。

195.マッカ征服の影響:
  ムスリムによるマッカ征服は、アラブ人たちの心に深い影響を与えました。アッラーが彼らの多くの心をイスラームのために開き給うたことにより、大勢がイスラームに帰依するようになりました。かつて、多くの部族とクライシュの間で協定が結ばれており、この協定がイスラームに入ることを邪魔していました。また各部族はクライシュを畏れていたのですが、彼らがイスラームに降参し、イスラームを敵視しなくなると、今までにあった壁がなくなりました。また各部族は、暴君や悪さを企む者がマッカを制することなどあり得ないと考えていました。象の事件の事はまだ彼らの記憶に新しく、アブラハに起きたことについては皆よく知っていました。そのため、「彼(アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)とその民放置しておけ。」

  アッラーがその使徒にマッカを制させ給い、クライシュがイスラームに伏すと、アラブ人たちは今までになかったような形でイスラームを受け入れ出し、群れをなしてイスラームに帰依し出しました。まことにアッラーは110章1~2節で真実を仰せになりました。

196.若き指揮者:
  アッラーの使徒(アッラーの祝福と平安あれ)はマッカを後にする前に、ウッターブ・イブン・ウサイドをマッカの諸事を司り、巡礼の管理をする指揮者として任命しました。彼は20歳に満たないか、20歳と少し位の年齢でしたが、町の名士たちの同席のもとに任命が行われました。以上は、各役目は、適性と能力のよるものであることを示します。またアブーバクルがハリーファの時もウッターブは続けて認められました。

(参考文献:①「預言者伝」、アブー・アルハサン・アリー・アルハサニー・アンナダウィー著、ダール・イブン・カスィール出版、P344~346)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 預言者伝61 | トップ | 69章解説【1】 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

預言者伝関連」カテゴリの最新記事