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預言者伝【番外編13】

2015年11月12日 | 預言者伝関連
天性の中庸さと嗜好の良さ:
アッラーはその使徒(アッラーの祝福と平安あれ)を完全な姿形・性格に創り給いました。そして彼(アッラーの祝福と平安あれ)は、天性の中庸さ、嗜好の良さ、感覚の繊細さ、適切さ、節倹、過剰・怠慢からの遠ざかりにおいてその頂点にいらっしゃるお方でした。アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:《アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は二つの事柄のいずれかを選ぶ際、罪でない限りより容易な方をお選びになりました。もしそれが罪である場合、彼は人々の中で(それから)もっとも遠ざかっていらっしゃるお方でした。》(ムスリム)

また彼(アッラーの祝福と平安あれ)は、人々の中でもっとも気取りや、度を越した清貧、自我の権利を奪うことから遠ざかっていらっしゃるお方でした。アブーフライラ様(アッラーの御満悦あれ)によると、アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は次のようにおっしゃいました:《まことに宗教は容易である。(誰でも)宗教を厳しくする者は必ず負ける。それゆえ中庸を求め、(それができなければそうなるよう)近づきなさい。そして喜びなさい。朝の活動、日の入り、そして夜の一部をもって助けを求めなさい。》(アル=ブハーリー)イブン・アッバース様(アッラーの御満悦あれ)によると、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)は「どのような宗教がアッラーがもっとも御好みになるものでしょうか?」と尋ねられておっしゃいました:《純正で寛容なもの》。

イブン・マスウード様(アッラーの御満悦あれ)によると預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました:《狂信者たちは滅びた》(ムスリム)。また、宣教と教育のために派遣した者たちにおっしゃいました:《容易にし、難しくしてはならない。吉報を与え、怖がらせてはならない。》アブドゥッラー・イブン・アムル・イブン・アル=アース様(アッラーの御満悦あれ)によると彼(アッラーの祝福と平安あれ)はおっしゃいました:《まことにアッラーは彼の恩恵のしるしをしもべに見出すことを好み給う。》(アッ=ティルミズィー)

彼の家で、彼の妻と家族と:
家にいるときの彼(アッラーの祝福と平安あれ)は、一人の人間でいらっしゃいました。アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は次のように言っています:彼はご自分の服をきれいにし、羊の乳搾りをし、ご自分のことはご自分でなさっていました。彼女は次のようにも言いました:彼はご自分の服を繕い、サンダルを修繕していました。「アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は家族に何をなさっていましたか?」、とこれらのようなことを質問されて言いました:《彼は家族の仕事をなさり、礼拝が訪れると礼拝のためにお出かけになりました。》(アル=ブハーリー)

他の伝承:《(彼は、)ご自分のサンダルを修繕し、服を縫い、皆さんの誰もが家で行っているようなことをなさっていました。》(アブドゥ=ッラッザーク)アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は次のようにも言いました:彼は人々の中でもっとも柔らかく、寛大でいらっしゃいました。そしてよく笑い、よく微笑まれるお方でした。(イブン・アサーキル)アナス様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)以上に家族に慈悲深いお方を私は見たことがありません。(アハマド)アーイシャ様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:《アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は次のようにおっしゃいました:最善の者とは家族に最善の者のことである。そして私はお前たちの中で家族に対し最善の者である。》(イブン・マージャ)アブーフライラ様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は食べ物を非難なさったことなど一度もありません。食欲があればお食べになり、気に入らなければ残されました。

緊迫時には親族を最前列に立たせ、安泰時・戦利品を得る時には彼らを最後列にする:
彼(アッラーの祝福と平安あれ)の家族・親族・近親者における常なるモットーは、危険時や被害のある時には彼らを最前列に立たせ、安泰時や戦利品が入る時には彼らを最後列に配することでした。かつてウトゥバ・イブン・ラビーア、シャイバ・イブン・ラビーア、アル=ワリード・イブン・ウトゥバー彼らはアラブの有名な勇者たちでしたーが、元々の宗教を捨ててマッカを出ていったマッカ出身の者を一騎打ちの相手として要求してきました。アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は誰よりも戦時における彼らの地位と強さを知っていらっしゃいました。アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)は、「ハムザ、アリー、ウバイダ、立ちなさい!」と呼びかけました。この三人は、血縁的に彼にもっとも近い人たちで、また彼に愛されている人たちです。彼(アッラーの祝福と平安あれ)は彼ら以外の誰をも優先することもありませんでした。至高なるアッラーの御計画のうちとして、彼らには相手に対する勝利を定め給いました。ハムザとアリーは無事で、ウバイダを傷を負って戻ってきました。

またアッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)が利息の禁止と古い無明時代の血の代償の無効化をお望みになった際、まず父方のおじアル=アッバース・イブン・アブドゥルムッタリブとハーシム家の彼の兄弟の息子、ラビーア・イブン・アル=ハーリス・イブン・アブドゥルムッタリブから開始しました。別れの巡礼時の説教の際に彼はおっしゃいました:《無明時代の利息は放棄される。私は第一にわれわれの利息を放棄する:アッバース・イブン・アブドゥルムッタリブの利息である。無明時代の血の代償も放棄される。私が第一に放棄するわれわれの血はラビーア・イブン・アル=ハーリスの血である。》(ムスリム)

代わって安泰時や戦利品を得る時、彼(アッラーの祝福と平安あれ)はいつも彼らを最後にし、ー諸王や指導者などとは違ってー彼ら以外の人たちを優先しました。アリー様(アッラーの御満悦あれ)は言いました:ファーティマ(彼女に平安あれ)は石臼の仕事の辛さを訴えていました。アッラーの使徒様(アッラーの祝福と平安あれ)が捕虜を連れてきたという知らせが彼女に入ると、彼に召使いをもらおうと会いに行ったのですが、彼はいらっしゃいませんでした。そこでアーイシャに伝え、預言者様(アッラーの祝福と平安あれ)がいらっしゃった時にアーイシャがその話をしたところ、彼ご自身が私たちのところにいらっしゃいました。私たちはちょうど寝床についたところでした。私たちが立ち上がろうとすると、そのままでいなさい、とおっしゃいました。私は彼の足の冷たさを私の胸が感じたのです。そして彼はおっしゃいました:おまえたちが私に求めたものよりもさらに良いものを示そうか。おまえたちが寝床につく時、アッラーフアクバルを34回、アルハムドゥリッラーを33回、スブハーナッラーを33回唱えなさい。まことにこれはおまえたちが私に求めたものよりも優れている。この話の違う伝承に、彼(アッラーの祝福と平安あれ)が次のようにおっしゃったとあります:《アッラーに誓って、私はおまえたちに与えて、スッファの民の腹が空腹のために折りたたまれるようなことはしない。私は彼らのために費やすものを見出せない。しかし彼ら(捕虜)を売って、その儲けを彼らに費やす。》(アハマド)
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