退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「すでにある監視体制と緊張感」について

2016-01-06 03:00:52 | Weblog
くもり。昨日より少しだけ冷える。

ジュリアン・アサンジ「サイファーパンク」を読む。

著者はご存じ「ウィキリークス」の編集長。
「サイファーパンク」とは「サイファー(暗号)+パンク」の合成語。

世界中を監視することで都合のいいものを利用しようとする国家と
そのことを危惧する著者およびその仲間たちは敵対関係にある模様。

ネットへの接触のデータ集めや盗聴によって
あらゆるものが至極簡単に監視できるテクノロジーがすでにあるということ。

それに対しては国家あるいは権力の解読できない
「暗号」という技術を各地にもたらすべきだと。

「ビッグデータ」などというものに魅力を感じる前に
それらの情報は常に「都合よく利用されるもの」であることは知っておきたいもの。

「テロリズム・マネーロンダリング・麻薬戦争・児童ポルノ」が
「情報黙示録の四騎士」としてネットの「検閲」を正当化するというのにふむふむ。

「特定秘密保護法」などという意味不明な法律を持つ国においては
その危険性はほぼ認識されていないと言っていいのだろう。

何がどのような理由で機密になったかもわからず
その「公開」まで60年もかかるというのだからいやはや。

防衛あるいは外交で機密扱いされる事項があることに異存はないとして
これじゃまるで「失敗の隠蔽」を確実にするためのものだとしか思えない。

もっともわが国は「記録を公開することの重要性」に関する意識がそもそも希薄。
「明治」という国家体制も「資料の湮滅」によって行われた部分があり。

「歴史を消すこと」が可能だというのは実に怖ろしい。
「他者の判断に委ねること」をしないと人は簡単に堕落する。

それは権力を持つ者だけでなく誰にでも当てはまるはずで。
その種の「緊張感」が人を「まとも」にするのだと言っておく。

好ましい他人と比べて恥ずかしいことをしないように。
その点で「あなたに褒められたくて」と言った高倉健は圧倒的に「正しい」。
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