退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

塞翁が馬

2009-12-22 00:26:57 | Weblog
晴れ。やや風強し。

本が切れたので内田樹「下流志向」再読。

「消費」によって幼い頃に「自立」した子どもたちは
あらゆることに対して「等価交換」を求める「消費者」の立場に立つ。

事前にその「価値」を確かめ「品定め」をし、
貨幣の交換のように時間を置かずすぐに「結果」を求める。

元々数値で測れず結果も確かではない「教育」は
そうした視点からすると「無価値なもの」と判断されやすい。

自分以外のものに関心を持たないまま
外部の価値ではなく「自分探し」によってあくまで「自分の判断」を優先させる。

もっとも「経済」にとって子どもが「消費主体」として変わらないことは
非常に「都合のいいこと」でもあるという面もあって。

アメリカとの戦争に負けたかつての大人たちは
「経済」の世界で勝利を収めたかに見えたけれど。

彼らの孫たちは「未来の自分」に投資することもできない「貧しさ」の中、
「不快」を「貨幣」とした「取引」のみ上達した。

さてその後は如何に。
というより、われわれには何が出来るのだろう。
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