退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

専業主婦・菩薩・恋人

2008-01-14 00:28:08 | Weblog
晴れ。風強く寒し。

正高信男「ケータイを持ったサル」を今頃読む。

「子ども中心主義」で育った子どもは「マザコン」になり
「大人」「親」になることを拒否して少子化も起きているという見立て。

「他人」をモノとしか見ないのも仲間内への「ひきこもり」であり
文字通りのひきこもりと変わりないのだという指摘が面白い。

「専業主婦」を生んだ「近代的家族」の「歴史の新しさ」を説いて
「見直し」を唱えているのもなかなか。

増村保造「好色一代男」を観る。

「菩薩」とあがめて女を喜ばせるためなら何でもするという世之介。
その姿勢こそが「菩薩」に似ているのだけれど。

ただし彼と一緒に逃げた女ふたりはともに死んでしまう。
最後に「どこにもない=ユートピア」の女護ヶ島を目指すのだが。

死んだ女ふたりは「笑っている」のに注目。
つまらない現世から「お先に失礼」という感じなのか。

ヘンリー・ハサウェイ「闇の曲がり角」を観る。

かつて同僚にハメられ刑務所で2年を過ごした男が
愛する女の叱咤激励で人生のやり直しに成功する話。

同僚は懲りずに老画廊主に飽きた若い妻と不倫していて
ふたたび金を奪おうとしている。

それに気付いた老画廊主は自分の手を汚さず
いわく因縁のある主人公に罪を着せようと工作する。

「タフなふりしないで。もっと弱味を見せて」という恋人は
「奥様は魔女」のルシル・ボール。

同僚の死体があった事務所をきれいに片付けてみせる彼女は
愚痴に逃げようとする男にはもったいない存在かも。
コメント
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