令和最初の観劇は、娘と一緒に帝劇。彼女は少し前にクイーンズ・シアターでロンドン公演観てきました。でも、見切れ席でよくわからないとこもあったとか。そんじゃあちゃんと観よう!帝劇行こう!となったわけです。(ロンドン行ったことない母はくやしい)
最近は本当にチケットとりにくいわ、値段上がったわで、今回もようやくとれた1公演。
皇室の代替わりで帝劇界隈は混んでるかな?と思いましたが、そうでもなかったです。一日ずれててよかったかも。昨日は大変なことになってたようですからね。
さて、今回のお目当ては、なんと言っても濱田めぐみさんのファンテーヌいよいよきたか!と期待MAXです。あの めぐみ姐さんが薄幸のファンテーヌをどんなふうに演じられるのか、本当に楽しみでした。
ジャジャン、ジャージャジャン!と、幕が開くと大波の中を漕ぐ囚人たち。坊主頭の吉原バルジャン、すぐわかりました!「主よ!主よ!殺してくれ!」と叫ぶ隣の囚人をさりげなく制しているんですね。こまかい!
前回もそうだったっけ?という箇所がいくつかありました。歌詞の変更も。
そして、一番あれ?と思ったのは、コゼットが黒い服を着ていないこと。以前、なんでコゼットは黒い生地に白い襟の服ばかりなんだろうと思って調べたところ、母ファンテーヌが亡くなった悲しみを表してバルジャンに引き取られた時から黒い服を着ているということだったような。そのあたりの解釈も少しずつ変化するんでしょうね。それから、エポニーヌが撃たれてマリウスの腕の中で息を引き取る時、ガブローシュがグランテールの胸に顔をうずめて泣いていました。この2人が姉弟ということを感じさせる場面でした。
濱田さんのファンテーヌ、本当に素晴らしかったです。そりゃ、オーラは隠しようもないですが、歌声を聴くだけでぶわっと涙が溢れてしまいました。夏に出会って燃え上がり、秋にはさっさといなくなった薄情な男。。ゆるせん!そのなりゆきだと、きっとコゼットのパパはコゼットが生まれたことすら知らないのかも。ゆるせん!
この作品で、私が一番気になるのがジャベール警部なのですが、川口ジャベール、ものすごく良かったです。ジャベールはしつこくバルジャンを追いかけ追い詰める役ではありますが、くしくも追われる当のバルジャンが言うように「君の職務だろ。うらみなどないさ」なんですよね。忠実に真っ当に仮釈放で逃げた囚人を追い続け、その囚人に助けられ、混乱し、信仰に逆らって自らの命をセーヌ川に投じる。あ、今回の「自殺」すごかったです。本当にセーヌの渦に呑み込まれる感がありました。どうやってるんだろう機会があれば見極めたいところですが、いかんせん、もうチケット取れないよ~ そして最後にバルジャンが召される時、ひと足先に神の国へ行ったファンテーヌ、司教様、アンジョルラスをはじめとする学生の皆さん勢ぞろいの中、いないんですよ、ジャベール。。やっぱりサタンの元に堕ちちゃったんでしょうか あ、バルジャンが司教様に手をとられる場面も泣けました
最後の告白を書いた手紙をコゼットに渡すシーン。もう、私の周りは涙の嵐。そこここですすり泣きが聞こえてきました。隣に座った娘も、もう号泣 「バルジャンはファンテーヌとの約束を守ってコゼットを大切に育てたけど、バルジャン自身もコゼットからたくさん幸せをもらったんだよね。私もおばあちゃんのお世話をしながら、本当はおばあちゃんからたくさん幸せをもらってたんだと思ったよ。」と、しみじみ。おお!そこに気づいたか!と、うれしい母でした。この作品、本当に何度観ても、その時々で得るものがたくさんあるなあと感じます。だから高いチケット買っても行っちゃうんですよね。
帰りは6th by ORIENTAL HOTELのふわふわパンケーキをいただきました。まじおいしい
あ、娘に感想聞いたら、一番良かったのはバルジャンでもなく、ジャベールでもなく、マリウスでもなく、アンジョルラスでも決してなく、なんとKENTAROさんのテナルディエだと!なるほど。そうきましたか
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