ピッコロ便り

ピッコロシアター、県立ピッコロ劇団、ピッコロ演劇学校・ピッコロ舞台技術学校など、劇場のトピックをご紹介します。

【授賞式】ピッコロ劇団 孫高宏

2018年03月14日 | ピッコロ劇団

ピッコロ劇団の孫高宏が、第二十回関西現代演劇俳優賞(主催:現代演技論研究会)の男優賞を受賞し、3月13日、大阪のウィングフィールドにおきまして、授賞式が行われました。


 

昨年のピッコロ劇団第57回公演/ピッコロシアタープロデュース「歌うシャイロック」のシャイロック役と、第59回公演「かさぶた式部考」の夢之助役の演技が高く評価されたものです。

選評を一部抜粋してご紹介します。

『歌うシャイロック』シャイロック役

「冒頭、磊落で身近な人物像を造形。そんな彼が冷酷な言動に至った心理の推移、すなわち長年、ユダヤ人としての差別を受け続けた理不尽な体験による、世間の酷薄さへの恨みと、キリスト教徒の男に娘が傷付けられたことへの父親としての痛恨の思いを、明確に表現。裁判で怒りを爆発させた演技には凄味があった。また後日談では、傷付いた娘を庇護する父親としての永遠の愛と覚悟を、力強く示した。」 

『かさぶた式部考』夢之助役

「知的障害のある青年として、ぼんやりとした表情で登場するが、智修尼と豊市の濡れ場を目撃し、激昂。(中略)抑圧され、怒りを貯め込んできた者の暴発。上質の演技では、過去の時間性まで見えるものだが、この人物が子供の頃からどれほど無念と喪失感の中に生きてきたかが想像できた。」

 

皆様、ありがとうございました。