ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

オニヤンマ現る

2013年06月21日 | 生き物 自然

 

先日の夜、鯉の池の脇に生えている欅(隣の神社から種が飛んできて自然に生えたもので、剪定しているので高さは50センチ程度)を見ると、何やらトンボがぶら下がっているではないか。こんな所に何故?と思う場所なのだ。ビオトープは反対の端、つまり池のほぼ対岸に位置している。間違ってもビオトープのものではないし、しかもそのトンボはオニヤンマであった。ということは鯉の池で発生したのか?ということになるのだが、実はその可能性は限りなく0に近い。なぜかと言うと、オニヤンマは池のような止水ではなく小川などの流水性の環境で発生する。そしてヤゴの状態で4年ほど暮らし成虫になる。ヤゴのときは砂礫などに隠れて暮らしている。鯉の池はそれらの条件を満たすような環境にないのである。全面コンクリートだし、藻は生えてるが砂礫はなし。例え運良く孵化しても(オニヤンマが池に産卵するのはほぼ毎年見ている)、ヤゴの状態で鯉に食われず生き延びることはそれこそ奇跡である(隠れる場所がない)。

もう一つの止水に関しては、灯篭型のクリーナーから噴出す水によって流れができていると言えば出来ているのだが、それは殆ど表面上の動き。こんな条件で、もし本当に池から発生したのなら、もう奇跡と言うしかないのだ。ただ、不思議なことはその羽化殻が見つからないということ。発見したときには羽が未だ伸びきってなかったので、飛んできたということは考えられない。つまり、他の場所で羽化してここにたどり着いた言う可能性を考えると、歩いてきたということになる。殻から出きれば少しは移動することもあるから、その可能性もないわけではない。それと、羽化する場所を探すとき、オニヤンマはヤゴの状態でかなりの距離を移動することがある。庭の奥に、毎年発生する用水路があるのだが、欅からそこまでは4メートルほどの距離がある。可能性としてはないわけではない。しかし、その間には色んな木があり(羽化に適当な)、しかも欅にたどり着くには池を渡らないといけないのだ。と、いろいろ推理しても、結局、不思議な現象と言う事実だけが残るオニヤンマなのであった。

写真がそのオニヤンマだが、蟻に襲われそうだったので安全地帯に移動して翌朝に撮影。

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