ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

スティルトン2

2008年04月14日 | 食べ物


昨日の続き。

そのスーパーで買った「スティルトン」は、結果的に
は何の問題も無く、良い状態であった。
むしろ、予想以上で、青カビの香りも強く掘り出し物
と言っても良いかもしれない。
そして、問題の「バゲット」だが、こちらは全くの予
想通り。
正に、絵に描いたようなありがちな「バゲット」であっ
た。

絵に描いたような「バゲット」とはどんなものかとい
うと、まずその皮。
特徴は、薄さと軽さである。
「バリ」っという感じではなく「サクサク」という感
じなのである。
「サクサク」というと、美味いものに対する表現と思
われるかもしれないが、こと「バゲット」に関しては
当てはまらない。
物足りない。
これでは「コッペパン」である。
「バゲット」の醍醐味は、まずその皮をかんだ時の
「バリ」なのだ。
口内を傷つけるくらいの力強さがほしい。

次に、中身だが、これもやたらと軽い。
ふわふわして柔らかいが、粉の良い香りもないし、味
も深みが無い。
根本的に、粉が違うのだ。
「柔らかい=美味い」という法則は通用しないのだ「バ
ゲット」に関しては。
中身にも、二枚腰がほしい。
粘った先の旨味。
これだ、ほしいのは。

しかし、今は軽さが好まれるので、こんなタイプの「バ
ゲット」も美味しいと思う人がいるのだろう。
これはもう全体的な傾向だ。
こうやって、世の中から「本物」が消えていくのだろ
うか。
そしていつしか「本物」というもの自体が変質してい
き、気が付くと、昔の原型を全くとどめていない、何
てことになるのではないか。
平準化された味覚の持ち主が増えれば、いずれそうな
ると思う。
「コンビニ舌」Foreverである。


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