~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

シゲルちゃん体験

2006年10月12日 20時47分14秒 | ピアノ
午前中は、学校でベルマークの作業があった。
作業にも人間関係にもかなり慣れて来て、何かとトバシテたら、ほんとに鼻息で一気にベルマーク飛ばしてしまった。
すんません・・・。

午後は、お友達のお宅に招いていただいていたので(私以外にも2人ほど)、バスを乗り継いで伺った。
きくところによると、事務所の離れに、泣く子も黙るカ○イの銘器、シゲルちゃんが置いてあるらしい。しかも調律後まもない。期待ですっ!

それにしても「事務所」って?まさか前に「組」とかつかないよね。
・・と思いつつ「バス停に着きました」とメールしたら、「お迎えにいきます」。
まさか、若い衆が黒い車で来たりしないよね?
・・・と思ってたら、いつもと変わらぬ穏やかなかじやんさんが、自転車でいらしたのでした。どう考えても、かじやんさんは<姐さん>ではありえないのでした。


ピアノのある離れは「ソファー&テレビ&パソコンが置いてある」という、「一生に一度は味わってみたい隠れ家特集」の巻頭カラーを飾りそうな空間だが、さらにロフト付なのだから、これはもうたまりません。
紅茶の似合う<ぶるじょあ>だあ~!
(↑誰ですか、今日こんな懐かしい言葉を発したのは?ちなみに私ではないですし、こういう文脈でもなかったです)

シゲルちゃんは、屋根全開でお待ちでした。姿からしてなんかノーブルです。
音は弾き手に似てきますけど、姿も似るのかしらん?なんかかわいいし。
私、まずはシューベルトのソナタ(・・と書いただけでなんか似合わない気が・・・・笑)をちょっと弾いてみましたけど、柔らかい音でいい雰囲気。必要に応じてはっきりした音もでるし。うちのピアノは特に最近、向こうからむかって来る気がする(爆)、それと比べるとほっとするところあります・・・やはり持ち主に似るのか?

かじやんさんの「シューベルトのソナタ」、まつやんさんの「熱情 第3楽章」、わぁ~いさんの「月光 第1楽章」を聴かせていただきました。
まだ「練習中」のマークをつけての演奏でしたけど、それぞれに「味」をすでに出しておられて、こちらも知らず知らずに真剣になりました。
今日おそらく聴かせていただけるであろうと思って、私も一通り弾いてみたりしていたのですが、「よりその曲の心に近づきたい」思いはお互い同じとしみじみ感じ、また今まであまり自分では意識していなかったところにも気付いたりして、充実した時間でした。

最後に私も「月光 第2&3楽章」を弾かせていただきました。
思いっきり、<練習中>マーク
せっかくの調律を台無しにしなかったかとちょっと心配・・・・(笑)

うるさい4歳児連れて、大変お邪魔いたしました。
ありがとうございました

それでも「参加することに意義」あり?

2006年10月12日 00時17分33秒 | ピアノ
先日、夏のコンペの結果特集号が来た。

これがくると、各部門で一位をとった方々の経歴はほぼ丸見えになるわけなのだが、
やはりというべきかなんというべきか、どなたもすごいプロフィールだ。
「音大でピアノを専攻していない23歳以上」のカテゴリーでの一位は、東京にある国立大学医学部6年のお嬢さん。リストのハンガリー8番。
「23歳以上の愛好者対象(つまりピアノ専攻も可)」の部門の一位は、東大大学院博士課程の男性。カプースチンのソナタ1番。この方は、子供時代2年連続このコンペの決勝に出場して受賞されている。

さて、私も出場した「音大でピアノを専攻していない40歳以上」カテゴリー、一位の方。この方も日本でトップといわれる大学の出身と伺っているが、2歳半からピアノを始められ、いわゆる学生コンクールで小学生時分に西日本2位の成績をおさめられているのであった。(記事によるとお母様からものすごいシゴキを受けておられたようで、その具体的表現はちょっと活字にするのがはばかられる内容)
このS氏の「ベートーベン ソナタ第30番」は私も西日本本選で聴かせていただいた。おととし約20年ぶりに練習を再開されたとのことである。
同じくこの部門の2位は西日本本選でご一緒したY氏(別名:スタンD氏)で「ショパン ノクターン第13番」、また、3位も驚いたことに西日本本選で聴かせていただいた女性の「バッハ フランス風序曲」なのであった。
・・・そうか、7名の決勝出場者のうち上位3名が西日本本選の優秀賞者だったということは、特にあの日の審査がおかしかったわけでもないのだな・・・(殴)
というわけで、ここへきてやっと私も、西日本本選で上位5位までに入ったことを素直に喜ぶ気になったのであった。

連弾部門。
こちらは年齢・経歴に関しては無差別級なので、6組の決勝進出ペアの中には2人あわせて150歳という男性ペアがあった。
この部門の演奏は、スカパーで拝聴したが、いくらなんでも、バリバリ現役で活躍中のセミプロの(いや、なかにはプロも)若いお嬢さんがたといっしょくたに審査というのは・・・と少し疑問ではあったが、やはり決勝に進出されただけのことはあって、バランスや駆け引きが絶妙だった。
インタビューでは「子どもと違って我々の年齢というのは、今日出来たことが明日できなくなる。それをなんとかしようと、若いころの何十倍も努力してしている。そうすると、ほんのわずかではあるが少しずつでも進歩があるようで、ますます努力する」とおっしゃっていた。
・・・・すごい・・・・
初挑戦の時は予選落ち、2回目は本選落ち、今年は決勝進出で審査員特別賞をものされたこのお二人、無差別級で健闘されるお姿には感服するが、ほかにももっともっとこのような「人生のデュオ」を聴かせていただくために、もう少しこの部門なんとかならんものか?
たしかに「ピアノ専攻」かそうでないかで分けると、「仲良しだけど経歴で組めない」なんてことが出てくるし、年齢を制限しても「おばあちゃんと孫」というようなほほえましい組み合わせがボツになってしまう。
そうはいっても、ほかの「完璧プロ」の一糸乱れぬため息ものの演奏とは、ちょっと違った気持ちでこちらも聴いてみたいのが本音だ。

ここ数年で、このアマチュアの部門も「愛好」などという言葉とは遠い雰囲気になってきた感じがする。
ほかのコンクールでは、経歴や年齢によってさらに部門を細かくわけたり、逆に「一般」で一緒に審査されたり、曲の長さによって分けてみたりいろいろだ。
今では「音大でピアノを専攻」したかどうかが基準になるのかと思うほど、経歴も多岐わたっているので(海外のセミナーを受けたとか、個人的に有名ピアニストに師事しているとか)、「楽しみながら刺激もほしい」者にとってはますます難しくなりそうだ。

ここが思案のしどころ、といったところだろうか。