~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

誰に似たのか!

2006年10月10日 17時23分18秒 | 家族・友人等
4歳になって1週間の娘がものすごいパワーアップだ。

昨夜、福岡から帰ってきてくたくたかと思いきや、夜の10時頃、
「ムーミン見る~~」
ダメだといっても、いつまでも「ムーミン見る~」と叫んでいる。
無視していたら、
「お母さん、電話だよ」とおもちゃの電話を持ってきた。
「まつやんさんが、か○ちゃんにDVD見せてあげなさい、ていってる」
・・・・言うわけなかろう!
と取り合わずにいたら、再び
「お母さん、電話だよ。かじやんさんが見せてあげてっていってる」
こらあ~、人の友達勝手に見方につけるな!

そのうち、架空の電話は、おばあちゃんからも怖い人からもかかってきたが、
私はいずれにも屈せず、とうとう
「ありもせん電話次々デッチあげるな!」と一喝。
さすがの娘も泣き寝入り。

今日は今日でなんだったか忘れたが、コンビ二への道々再び怒られていた。
コンビ二でコピーをとっていたら、背後で店員さんとうちの娘の会話が。
みればカゴを手にしていて中には、チョコとアメが・・・・。
なんなんだ????
しかも、それを店員さんに差しだしつつ、
「お母さんが怒ってるんです」
店員さんクスクス笑いながら「そう、それは困ったわねえ」


・・・・・親の顔が見てみたいよ(号泣)


激速、メヌエット

2006年10月10日 08時08分27秒 | 交響曲・管弦楽曲等
行って参りました!アクロス福岡。

建物自体も大きく、飲食店、店舗、さまざまな文化施設から成り立ってます。初めてなもんでどこが大ホールの入口がわからずウロウロ。
と、そこへ向こうから長身・金髪・眼鏡の兄ちゃんがシマシマのカーディガンをひっかけ、なんとなく早歩きでこちらへ・・・。
「は、ハーディング??いやいや、開演20分前に、こんなところでこんなラフな格好なんてあり得ない」
でも見れば見るほど、某音楽雑誌で見たオフの日のハーディング。果たして、数歩うしろには黒のかっちりスーツのお姉さんが、なんとなくつけている感じでした。ホンモノ?こんな時間に?

下の子はひとつ上の階の託児室に喜んで吸い込まれていき(保育士さんのエプロンがムーミンだったもので)、ゆっくり会場にはいれました。
ボックス型四階席までの、シャンデリアきらきらホール。私と息子は二階席四列目のど真ん中。
う~ん、悪くない♪
でも指揮者からは真後ろ。せっかくのオペラグラス役に立つか?

マーラー・チェンバー・オーケストラは、19の異なる国籍を持つ49人の音楽家が中心メンバーで、必要に応じてメンバーが追加され、アンサンブルは企画ごとに招集されるという、平均年齢29歳の若いオケ。
今回は私が遠目に見たところ、ファーストバイオリンが5プルト。ティンパ二とトロンボーンは明らかに古楽器(そのほかにも古楽器が混じっていたかもしれない)、というこじんまりとした編成。さてどんな音がするのか?

ハーディング登場。
いや~若い。まだ30歳なのだから当たり前。どうしてもさっきの兄ちゃんが眼鏡をとったように見えます。
ダニエル・ハーディングは18歳からプロの指揮者として活動を開始し、20歳の時にはベルリン・フィルにデビュー。今年のザルツブルグ音楽祭ではアーノンクール、ムーティに伍して、モーツァルトの4大オペラも振っているなどなど、こんなところには書ききれないほどの経歴ありの信じられない若手です。

スタイルは指揮棒を使わず、美しい手振りで音楽を導き出すという風情で、斜め下からすくい上げるような振りや一筆書きの如き流麗さなどは、ちょっとカルロス・クライバーを思わせる感じでした。

でも、これがなかなかいわゆる「ふつう」ではないんです。
まず、繰り返しを全部やってました。なので、モーツァルトのシンフォニー3曲(39、40、41)というプログラムにもかかわらず、開演15:00、終演17:50という長さ!途中1曲ずつ15分の休憩がありましたけど、お尻が痛くなりました(泣)。

次に、どの曲も(特に39、40番)第3楽章のメヌエットに特徴がある。速度表示はアレグレットなのに、「おおっ!」という速さで始まるんです。でもトリオの部分はものすごくゆったり・・・。で、また猛烈アレグレット。この楽章全体が<メヌエット>となってますが、真ん中の部分以外はまず踊れない。これ、数年前のエクサンプロヴァンス音楽祭での「ドン・ジョバンニ」が猛烈な速さで、「あれでは歌手が歌えないのでは?」とも言われたという話を思い出しました。
第3楽章がこのテンポだったら、第4楽章は「くるか・・くるか・・」と期待しますよね。・・・・これが、来ない(爆)。
特に40番の第4楽章<アレグロ・アッサイ>は「<アンダンテ・アッサイ>じゃないの?」とツっこみたくなるくらい落ち着いてました。
聴きなれた曲だけに「聴き流せない」ところがあって(笑)、しかもそれをリピートするもんで、「どうしてこういうテンポ設定なのか?」とぐるぐる考える時間には十分恵まれました。

さらに、古楽器が入ってるせいもあって、当たり前ですが、全体の響きがちょっと違う。特にティンパ二の乾いた「パコーン」とでもいう音は、楽器自体の音量は普通のティンパ二より小さいはずなのに、とっても目だってました。
特に41番の最後の方、これでもか攻撃で、「やっぱり太鼓というのは、王様の権威とか戦いとかそういうものと切っても切り離せないんだなあ」と妙なことを考えてしまいました。ホルンやトロンボーンも同じようなことを考えさせる「効き具合」で、黙示録だったかにラッパが響き渡るところがあったように思うんですが(ウソ言ってたらすみません・・)、曲の途中でいきなり浮上してきて他を圧するという効果を感じました。

以上のようなことをボンヤリ考えつつ聴いていたのですが、それでも、たとえリピートで長丁場になろうと、耳慣れないモーツァルトだろうと、やはりみなハーディングの魔術にかかってしまったようで、拍手、ブラボー、ピーピー、スタンディングオべーションありで、これいったいいつになったら会場でられるのかと思いましたが、何回目かに出てきたハーディングが
「ありがとう、ありがとう・・・でも今日はアンコールピースの用意がないんです・・・」みたいな(あくまでも<みたいな>ですよ。英語聞き取れてないんで)こと言って、やっとみんな帰り始めました。

感想はずばり「面白かった!」
41番の途中(1楽章のあと)で、トップ奏者のチェロの弦がゆるゆるになっちゃって、トメの奏者の楽器と交換、そのトメの奏者が楽器を持ってひっこもうとしたはいいが、どこからひっこんでいいかわからず、うろうろ・・・なんてハプニングもありましたし(爆)。

帰りは、もちろんキャナルシティの<ムーミンカフェ>で食事して帰りました。
下の子は3時間以上託児されていたにもかかわらず(ちなみに託児料は1000円)、ものすごいゴキゲンで、さらにカフェにいったならば、座席にムーミンの巨大なぬいぐるみがすわっていたもので、感激!

ま、お互いいい一日だったということで