~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

今年も懲りずに出てました

2016年08月07日 17時55分52秒 | ピアノ

お暑うございます。

今日は立秋 ・・・・目にはさやかには見えねども、無理やり秋の気配を感じましょう(笑)。

昨日は日本全国煮え上がったような暑さの中、さらに38度超という記録をつくった某市におりました。

もはや恒例なのか惰性なのかわからない、毎年のコンペ参加、今年は地区予選二か所を経て、東日本と西日本の本選に進み、

その最後の西日本本選でした。

3年ぶりくらいで会った九州の知人、お互い今年はなにを弾くのかを言ってみたところ、ふたりともリスト。「ええ?リストですか?なんか新鮮というか、これまでとイメージ違うというか・・」

たしかに、これまでは、知られた作曲家の超マイナー曲、知られた作曲家の編曲作品、まだまだお元気な作曲家が主。リストはこれまで過去2回弾いておりますが、いずれも編曲作品。なんと初のオリジナルですよ!(笑) ・・・・大変だった・・・・100年早かった・・・・

昨年、スクリャービンの勉強と称して「演奏会用アレグロ」という、私にとっては相当難しい曲に手を出してしまい、結局ニッチもサッチもいかないまま、予選で終了。もう「ふつうの曲はコンペでは弾かない」と思って、それから曲探しの旅に出て、高い楽譜をいくつか買っておったのです、おったのですが・・・・

気づいたら、昨年末、波を渡る聖人の曲を譜読みしており、5月になったらコンペ曲としてまた弾き始めていた・・・

そもそもがですね、この曲、ちょうど10年前の9月、中学1年のM子ちゃんの演奏を聴いて感激、即「自分では一生弾かない曲」フォルダーに入れた曲なのです。楽譜も見たことないのに、直感で「自分では弾いてはならない曲、弾けない曲」と認定したんですね、なぜか。

そしてその禁を破った今年、ひとりで気分で弾いてるうちはまだよかったんですけども、二か所予選、一か所目は途中で一瞬アタマ飛びまして、全身全霊でリカバリー。とりあえず落ちずに済んだ。二か所目はふつうに弾いてましたけども、途中手が絡まりそうになり、焦った。

予選が終わってからやっとレッスン受けたり(いちおう年末年始に2回みてもらってはおりましたが)、細かい練習し始めたんですが、なんていうんですかね、調子にのってふわふわ編み物してるときはいい感じなのに、目を数えだしたら、なぜか不揃いになったりきつきつに締め上げてしまったり、と。なんかそういう感じなんです。

今年が特にスタートが遅いとか練習ができてないとかそういうことではなく、私はコンペについては例年こんな感じなんですが、ここのところ本選あたりでは「ウン年物」のヴィンテージ曲とか、その演奏者のヒット曲みたいな、その人と一体化したような曲に遭遇することが珍しくなく、明らかに私の取り組み姿勢に問題があります。実力のある人なら、短期間であろうと浅漬けであろうと弾けちゃうとは思うんですが、・・・・・・残念、そうはいかない。

テクニック上のこと、曲つくりのこと、いろいろな面で自分でもたくさんの問題を抱えていたのですが、よく知られた曲だけに、審査員の先生方が、どう考えても「心配」してくださって、こうしたらいいんじゃないか、こうやったらもっとマシになるんじゃないか、と具体的に書いてくださるわけです。コンペでなくてステップ状態(汗)。ただステップだと、ここまではズバッと書いてくださらないことが多いので感謝です。たぶん本選だと「こいつは通過無理」と思っておられるでしょうに、低い点をつけた審査員が特に懇切丁寧にあれこれ書いてくださるのは、・・・・いや、愛だと思いますよ、愛。私へのでなく、音楽への。

ほんとはこういう基本的な修正やら勉強やらは、コンペに出る以前のところできちんと片づけてきて、「これ以上なにをどうしろと」くらいの完成度で臨まないといけないんでしょうけど、どうしてもそこまではいけてないんですねえ。いけません。

それにしても、長年見て見ぬふりして温存(?)していた諸問題があぶりだされた、まるで、人間ドックのような今年のコンペシーズンでありました。