~Agiato で Agitato に~

再開後約20年になるピアノを通して、地域やほかの世代とつながっていきたいと考えています。

ちょっとまじめな話

2012年05月31日 23時40分59秒 | 雑感

吉田秀和氏、新藤兼人氏の相次ぐご逝去で、一時代の終わりというものをどうしても感じてしまうここ数日。

新藤監督のお話・・・・

<第二次世界大戦末期に32歳で召集された。100人いた仲間はくじで次々に戦地に赴き戦死、「残った6人のうちの1人が私だった」。敗戦後は映画のシナリオを書く仕事に戻り「運がよかった、と片づけていた」。しかし、次第に「私の存在は、94人の犠牲の上に成り立っている」と重荷になっていた>

正直想像もつきません。ご本人も時がたつにつれ、少しずつ辛くなってこられたのかもしれません。

5月に入ってから、うちの中では、かつてNHKで放映された「映像の世紀」がなぜかたびたび流れていて、

回によっては、画面いっぱいにびっしり見えるものがなんなのか、大写しになっているものがなんなのか認識することすらも難しいような映像がありました(いずれも息のない人間。それもふつうの最期でない状態)。

あまりに悲惨で逆に現実感がない・・・・。

今も世界のなかのある国では、無辜の民に対して虐殺が行われていて、他国からの制裁も焼け石に水なのか、今後どうなってしまうのかわからない状態。

怒りとか悲しみよりも、こういう状況に対して自分はなにもできない、というところで思考がストップしてしまいます。

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「どうすることもできない」とは少し違っているのですが、予想外に進んでしまった現実のひとつとして、高齢化社会があります。

人口の動向として、おそらくあのバブルの真っただ中のころ、すでに今日のこの状況は予想できていたはず…と思うのですが。

私が就職したころ、つまり今から25年以上前、私のいた会社が言っていたことは「これからは通販の時代だ!」ということ。といっても、その頃の通販はテレビやカタログによる販売であり、今のようなネットでの販売はまだまだ先のことでした。

で、新入社員に「これからどういう販売を考えるか?」などという問いを投げかけられるわけですが、

当時、私は「これからは男性の下着が多様化してくると思う」「高齢者向けの売り場が必要になってくると思う」といったのですが、

相手にされなかったといいますか、とくに<高齢者向け>のほうは、「デパートのイメージに合わない」ということと「高齢者をビジネスの対象とするのは抵抗がある」ということで、ほぼ却下みたいな感じでした。

バブルど真ん中の頃ですからね・・・・たしかに現実感はなかったですね。100万くらいの輸入食器セットを、20代の若い娘がポンと買っていくような頃です。

最近たまに実家に帰ったりすると、子供のころに見知っていたのと別世界の、「大半がおじいさんおばあさん、まれに壮年、ちらっと子供」の町になっていて驚きます。県庁所在地にしてこうです。

で、ある年齢層の方がたがほんとうに一生懸命働いておられます。

たぶん東京等の大都市では、オモテに出ているのは若い方が多いと思うのですが、ほかの地域では似たような現実かと。。。

人口構成は代えられないにしても、仕事とか生きがいの点で今の閉塞した社会状況、なんとかならないもんか・・・・と切に思います。

次世代のためにも・・・・・。

 


新藤監督

2012年05月30日 16時03分58秒 | 見る・読む

広島出身の新藤兼人監督が亡くなられた。100歳でいらっしゃいました。

昨年99歳で映画「一枚のハガキ」を撮られて、そのお姿もテレビ等で何回も拝見しましたが、

戦争で生き残ったものとしての務めとして、最後の最後に遺言のような作品を作られたのだと思います。

詳しくはこちらをご覧ください。

http://mainichi.jp/enta/news/20110818dde012200004000c.html?inb=yt

 

ご冥福をお祈り申し上げます。


こんなことを試してみた

2012年05月29日 20時24分04秒 | ピアノ

土曜以来、ピアノにさわらず、うちのことをしながら、いろいろ反省やら次への課題やら考えている状態ですが(笑)、

たぶんこれはよかったんじゃないか・・・・と思えることを忘れないうちに書いておきます。

 

●プーランク「エディット・ピアフをたたえて」

これは最初からもうどう弾いていいかわからなかったので(だからあえて選んだのですが)、

フランス語をだらだら聴いてみたり、フランス映画を2本(だったかな?)見てみたりしたんですが、全然弾ける気がしない。

なにかでプーランクは「はっきりした旋律うんぬん・・・・」という記述を読んだうえ、しかも相手がピアフだったので、

シャンソンの本を1冊買ってきて、ほとんどの曲を弾き歌いしてみました。昔カラオケで歌った曲もけっこうありましたし(笑)。・・・・あ、もちろん日本語でですけどね。

それからでしょうか、「なんとなく弾けるかもしれない」と思い始めたのは・・・・。

 

●クープラン「ゆりの花ひらく」「葦」

とくに「葦」のほうが、漫然とした印象のままで「なんだかなあ・・」だったので、本番4日前にチェンバロの師匠にみていただきました。

弾き方を見直すことで、形式感とか時代感が出てきた一方で、なまじ自分がチェンバロをやっているもので、原曲のイメージが生々しくなってしまい、ピアノの音で聴いたときとのギャップが大きくなってしまったような気がしました。

・・・・どうしたもんか・・・・

夜中にふと思い立って、ミニキーボードでチェンバロより残響の少なさそうな撥弦楽器系の音を探し、いろいろ遊んでみました。そのうちになんとなく音のイメージが具体的になってきたような気がします。

考えてみたら、わずか数千円のキーボードになにかと世話になっている私でありました。

 

●原曲が弦楽器のもののある部分(ブラームスとかフォーレとか)

ゆっくりしたレガートが大変難しいので、まだまだ試行錯誤中。たとえばレガートを「ひと弓で弾く」というのは、イメージとしてはわかりやすいのだけれど、ピアノの奏法にはなかなか応用しにくいんですね(・・・私だけかもしれませんが)。

なので、気持ちとしては「ひと弓」というよりは、同じ弓の方向で、テヌートで弾くというやりかた(わかりにくいですね。・・・・・スラーがかかっているけど、その下にテヌートがついているという記号です)のつもりで、

一音一音を極力切れないように腹式の呼吸で丁寧につないでいくやり方を試してみました。

ペダルとの兼ね合いもあるのですが、これでイケるところもけっこうあったように思います。

 

以上、ピアノらしいピアノ曲には役に立たなそうなことばっかり・・・・・・(汗)。 


コンペシーズン到来

2012年05月28日 23時11分00秒 | 雑感

昨日の閲覧数が1100を超えてまして、しかも、ランキングも2000番台というわけのわからない現象がおこってました(汗)。・・・・なぜ??

検索ワードを調べてみましたら、1位がこれまたわけがわからない。

「狐 蛇取り憑かれた話」

・・・・いったいなにがおこったんでしょうか?どなたか教えてください。

2位は相変わらず「クープラン うなぎ」

なるほど、コンペシーズン到来ですもんね。早いところはこの27日(日)からスタート。

コンペになると、本人はもちろん、親御さん、指導者、みなさんほんとうに大変ですよね。

コンペ(コンクール)については、さまざまなご意見があると思いますし、私自身もいろいろ思うところはありますが、

ああいう場を子ども時代に経験するのは、悪いことではないと思います。

「あれに比べれば、テストは見直しもできるし、消して書きなおすこともできるんだから超楽勝じゃん・・・」

「あれに比べれば、人前でしゃべるのなんか『あ~』とか言ってもいいし、同じこと二回言ってもいいし、『さきほどのことを訂正します』もありだもんな・・・・」

とも子ども心に思ってました。実際そうなんですけどね。

 

というわけで、みなさん頑張ってくださいませ。応援してます~!


一夜明けて:クープランその後

2012年05月27日 20時20分33秒 | コンサート(企画、協力、出演 含む)

娘が夜、「なにか弾いて」といってきました。

「なにかってたとえば、なに?」とききましたら、「ブーレなんとか」といいます(シャブリエの「ブーレ・ファンタスク」のこと)。

「いやもうあれは、今いきなり弾いたら骨折するから、勘弁して」と返したら、

「じゃあ、クープラン」と。

ほう、クープランを覚えましたか。少なくともわが子への教育効果はあったようで・・・とちょっとうれしくなって、

「じゃ、『ゆりの花』の方を弾こうか?」と言いましたら、

「それと・・・きのこ」

・・・・・・・は?きのこ?

それはもしや「葦」のこと?「アシ」と読むのですよ。かなを振っておけばよかったかな。

「キノコ」は「茸」でしょ?

くさかんむりしか共通してないじゃん。

じゃ、もしや、あのそよそよとした物哀しい曲を「キノコの曲か~」と想像しながら聴いていたのだらうか

・・・・・・・・解説不足・・・・・orz


終わりました~!

2012年05月26日 22時15分49秒 | コンサート(企画、協力、出演 含む)

なんとか終わりました~!

ほんとに身近な方々にお知らせしていただけでしたのに、ブログを見てこられた方等、いろいろな方に聴いていただき、ありがとうございました。(50名弱だったと思います)

逆に、少数精鋭の耳の肥えた方ばかりで、もうどうしましょう・・・・って感じでしたが(汗)。

貴重な土曜の夕方、しかも来週からコンクールシーズン開始というのに、学生さんたちにもたくさん来ていただいて申し訳なかったです。(他山の石でもなんでもいいので、今日の2時間ほどが無駄な時間にならなかったことを祈ります。)

それと、友人たち(専門職含む)がたくさん力を貸してくれまして、プログラムレイアウト、受付、録画、舞台裏、調律、送迎、などなどほんとうによくしてくれて感謝です。

みなさまに、お花、お菓子などなどたくさんのプレゼントもいただきました。お気遣いいただいて恐縮です。

なによりも、何回もレッスンしてくださった、ふたりの師匠に厚く感謝いたします。それまで同じように弾けているようでいても、レッスンをたくさん受けた曲とそうでない曲は本番の安定感(デキとはまた別の問題)が全然違いまして、

おそらく練習時間そのものは、そこまで変わらない(逆にみてもらってないものの方が多い場合も)はずなのに、

どうしてこう安定感が違うのだろう・・・・という点については、今後の検証を要します。

 

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やっぱり今日になってアブナイところが続出しまして、いきなりリハで弾けなくなる曲も(汗)。

しかも弾けない・・と焦って練習しすぎて本番では筋肉疲労というザマ。

本番では、リハを踏まえてそれなりの対応をしましたが、本当に緊張して、なんどかもうダメかと思いました・・・・(笑)。現在反省のカタマリ状態なので、「なんで?」「どうして?」な感じばかりが残っているのですけど、とにかく終わってよかったです。

昨年暮れ父が倒れてどうなるかわからない状態のなかで、ベートーヴェンを弾いたとき、完全に暗譜落ちして空白の時間を作ってしまったので、

今回は「空白の時間」と「無限ル―プ」だけはなんとか避けたいと思っておりましたが(次元が低くてすみません・・・・汗)、

それはなんとかなったとして、まああとはいろいろいいろいろ・・・でした。

考えてみれば、1月のチェンバロの発表会からあと取り掛かった曲がほとんどだったので、ここまでもってくるだけでかなりギリギリだったかもしれません。

時間はほぼタイムテーブル通りに進み、演奏時間が正味1時間、休憩15分、トーク15分の約1時間半でした。

しゃべっている間は不思議になんの緊張もなく、予定外のことまでしゃべり、しかも細かく年月日まで覚えてましたが、

弾くとなると、なぜド緊張なのか・・・

今日手伝ってくれていた友人のひとりに、「しゃべらないと弾けない」といって、率先して司会をするものがおりますが、

どうも私もそのジャンルに移行したようで、「しゃべりメインで、時々楽譜見ながらちょこっと弾く」スタイルなら今後もイケるかもしれませんが、

演奏オンリーはもうムリかも。コンクールでもしゃべりたい(殴・・・・・歌だけでなくさらにしゃべるのか?!)。

 

私としては今日良かったことは、

娘がおとなしく聴いていたこと(他人がミスすると「あ、間違った!」と言う子なので、ひやひやしてました・・・)、ついでに「なんかすごーく枯葉に似てる曲なかった?」と言うてました、

息子に「音変わった?(5年前の)ベートーヴェンの時の粘っこい音と違う軽い音がしてた(フランスの曲のとき)」と言われたこと、

の二点ですかね。粘っこいフランスもんじゃなくて良かった(泣)。

今日はひさしぶりにお会いした方も何人かおられたのですが、「目標ができた」とか「元気が湧いた」と言ってくださった方もいらして、こちらこそありがとうございました。

私にできることというのは、上手な演奏をすることでもなく、専門的な知識を広めることでもなく、

「こんな曲もあるんだ」とか、「好きが高じてこんなことやっちゃってる人もいるんだ」とか思っていただけることで、

そのためには、今日は、間違えても間違えても、忘れても忘れても、とにかく最後までたどり着くつもりでおりました(笑)。

 

また拙ブログを読んでくださっているYさまが、なんとこれで4回も私の演奏を聴いてくださってるということを知り、今日初めてご本人にお会いできて光栄でした。

友人が早々にブログに感想をアップしてくれましたので、リンクしておきます。(トラックバックも同じものです)

http://blog.goo.ne.jp/rc1981rc/e/4d216205f7eb633779791dacae9e70a0

 

 みなさま、ほんとうにありがとうございました。

 

 

  *<アンコール>

    ブラームス: 交響曲第3番第3楽章より

    シューマン: トロイメライ 


なんとか前日です

2012年05月25日 21時23分00秒 | ピアノ

ちょっとだけブログさぼっておりました。

とくに故障(パソコン・私とも)とかそういうことではございません(笑)。

ひさびさに5年前の2月のブログを読んでおりましたら、リサイタル直前にそれはそれは故障が出たようで(汗)、

2日くらい前に包丁で指をぱっくり切っただの、筋肉痛であちこちに湿布を貼って旦那に「土俵入り前の力士のようだ」と言われただの、

なかなか痛々しい記述が続いております。

さらに本番も、前半終わったところで、腕がつったようになり、後半大丈夫か・・・と不安がよぎったことも覚えております。

本番のことはわかりませんけど、とりあえず今回は、とくに故障もなく、湿布や絆創膏のお世話にはなってはいません。

ちょっと前までは、本番前日に指が動かなくなるとか、朝起きたとき手が開かなくなってるとかもありましたので、

まあまあなんとかコントロールができるようになったということで、前日までについては、少し進歩したということにしときます(笑)。

 

・・・・というわけで、本日これにて終了。