NTTと富士通が2021年4月26日、通信技術の共同研究に関する業務提携を発表した。IOWN構想のキー技術である光電融合デバイスの実現に向け、両グループのデバイス開発と半導体実装技術を活かす狙い。通信のみならずコンピューティング向け半導体にも用途を広げる。
第一に、光電融合製造技術の確立。「光電融合」とは、NTTが2019年に打ち出した次世代ネットワーク構想「IOWN」のキー技術とされているものだ。現在の通信ネットワークは光信号と電気信号の変換を伴うが、IOWN構想では、この変換を必要とせずに伝送効率と電力消費効率を飛躍的に高める「オールフォトニクス・ネットワーク」の実現を目指している。
この光電融合技術を活用したデバイスの研究開発を加速するため、NTTグループで先端デバイス技術を活かしたハードウェア製品を開発するNTTエレクトロニクス(NEL)と、半導体実装技術を持つ富士通アドバンストテクノロジ(FATEC)を一体化。NELがFATECへ出資し、FATECの66.6%の株式を2021年6月1日に取得する。これにより、FATECは、NTTエレクトロニクスクロステクノロジとして同日より事業を開始する。
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