京都大学、野田進 工学研究科教授、井上卓也 同助教、森田遼平 同博士課程学生、メーナカ デ ゾイサ 同講師、石崎賢司 同特定准教授らの研究グループは、短パルス(数10ピコ秒以下)かつ高出力(数10~100ワット以上)で動作可能な新しいフォトニック結晶レーザの開発に成功した。
このような短パルス・高ピーク出力動作を実現することは、システムの大幅な小型化・低コスト化を実現する上で極めて重要と言える。たとえば、車の自動運転に代表されるスマートモビリティ分野においては、アイセーフかつ高分解能な光測距(LiDAR)を実現するため、数10ピコ秒以下の極めて短いパルス幅をもつ高ピーク出力光源が必要とされている。
研究グループは、高出力・高ビーム品質(=高輝度)を有し、極めて狭い拡がり角をもつビーム出射が可能な半導体レーザ:フォトニック結晶レーザの開発を進めて来たが、今回、さらにデバイス内部に、利得領域と吸収領域を2次元的に分布させるという新しいコンセプトに基づき、数10ピコ秒以下という短パルスかつ、数10W~100W(将来的にはキロワット級も可能)という高ピーク出力動作が可能な新しいフォトニック結晶レーザの開発に成功した。
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