光産業技術動向ブログ OITT

OITTとは、Optoelectronic Industry and Technology Trendの略称です。

テラヘルツ波帯無線、通信速度は光通信の領域に

2016年07月22日 | 新現象・新技術

 世界が注目するテラヘルツ波帯無線通信。機器間の通信では有線(光ファイバー)からの置き換えを狙う。8K映像を非圧縮で伝送でき、フルHD動画であれば1年分のデータを1時間で転送することが可能だ。将来は、静止軌道衛星に搭載された「Zetta」スーパーコンピュータと、地球に設置された装置間でテラヘルツ波帯無線通信なども可能になるという。


 広島大学先端物質科学研究科の教授を務める藤島実氏は、「Keysight World 2016 東京」(2016年7月14~15日)において、「光通信の速度をめざす300GHz帯超高速無線」をテーマに招待講演を行った。テラヘルツ波帯と呼ばれる275GHz以上の周波数帯域は、一般にまだ利用されていない(割り当てられていない)周波数資源である。テラヘルツ波帯の信号を用いると、光通信で実現されている100Gビット/秒級の無線通信が可能になるという。


 藤島氏は、情報通信研究機構(NICT)やパナソニックと共同で、CMOSプロセスを用いた300GHz帯の送信回路技術を開発した。その研究成果は、「ISSCC(International Solid-State Circuit Conference)2016」で発表している。テラヘルツ波帯無線通信システム実用化に向けた基盤技術の1つである。招待講演では、共同研究の成果を踏まえ、300GHz帯CMOS回路技術及びこの技術を用いた無線実験、実用化に向けた課題などについて語った。


詳しい情報はこちら。
より高速/大容量化へ、革新続く無線通信技術:テラヘルツ波帯無線、通信速度は光通信の領域に (1/3) - EE Times Japan


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