テレビに関する話をするとき、それがテレビ受像機の話なのか、それともテレビ放送コンテンツのことなのかを切り分けて考えなければならないが、テレビ受像機という商品は(もともとは)放送波を受信して表示することが主要機能であったため、各国ごとに機能やトレンドを見極める必要があった。
極端な例でいえば、アナログ放送しかない地域でデジタル受像機は役に立たないし、ハイビジョン放送がなければフルHDテレビには身が入らない。これはネット時代になっても、初期段階ではあまり状況は変化しなかった。言語や文化の壁もあって、地域社会を突破することが難しかったからで、そのために国ごとに対応サービスが異なる状況もあった。
しかし、欧州はその壁を越えてインターネットの映像配信サービスが浸透しはじめ、米国ではDVDレンタルサービスを基礎とする「NETFLIX」が一気に普及。放送と通信サービスの間に高い垣根があった日本では、映像配信サービスの普及が遅れたものの、それも昨年後半以降は大きく状況が変化している。
ここにきて、テレビ受像機はテレビ放送を受信・表示するだけのデバイスではなく、むしろネットの映像コンテンツを楽しむために存在する映像の窓となってきたわけだ。多くの消費者が、テレビを5~10年のサイクルで買い替えることを考えると、今年の商品としてテレビを考える時、”テレビ放送の受像機としてのテレビ”などと堅苦しいことを考えていては、良い商品も生まれなければ、良い買い物もできない。
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本田雅一のTV Style:8Kテレビは本当に普及するのか?――GPC&CE Chinaレポート(2) (1/2) - ITmedia LifeStyle
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