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2012年の世界の死因、約4分の1が環境関連 WHO

2016年03月17日 00時55分39秒 | 
2012年の世界の死因、約4分の1が環境関連 WHO
社会 2016年3月16日 (水)配信 時事通信

【ジュネーブAFP=時事】世界保健機関(WHO)は15日、世界の人々の死因の約4分の1は、大気や水、土壌などの汚染といった環境因子によるとする報告書を発表した。≪写真は大気汚染の資料写真≫
 2012年に全世界で報告された死者数の23%に当たる1260万人が、不健康な環境下での生活や労働により死亡したと推定されるという。報告では、大気汚染や化学物質汚染、気候変動、紫外線など、環境によるリスク要因の定義を幅広く取っている。
 うち820万人については、心疾患やがん、慢性呼吸器疾患の原因である大気汚染が死因の可能性として指摘されており、これにはたばこの副流煙も含まれている。また170万人は交通事故など「不慮のけが」によるとしている。さらに、84万6000人は環境問題に関連する下痢が死因とされ、その多くは汚染や有害な飲料水によるものだという。
 ほかに、自殺を含む故意に加えられた傷害による死者が、24万6000人だった。こうした死は、重火器や農薬などの不適切な保管や入手機会と関連性があり、農薬の使用は世界の自殺の3分の1を占めている。
 地域別では、環境要因に関連する死者数が2012年に最も多かったのは東南アジアで380万人、次いで西太平洋地域の350万人だった。
 WHOでは環境管理の向上によって、特に呼吸器感染や下痢などから深刻な疾患に陥りやすい5歳未満の子ども170万人の死亡を防ぐことができると訴えている。WHOのマーガレット・チャン事務局長は「人々が暮らし働く環境を健全化する行動を各国が取らなければ、これからも数百万人が病気になったり、早死にしたりするだろう」と声明で警告した。【翻訳編集AFPBBNews】【時事通信社】
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患者塾 塾長のつぶやき 「異常なし」の怖さ

2016年03月17日 00時33分34秒 | 医療情報
患者塾 塾長のつぶやき 「異常なし」の怖さ
その他 2016年3月16日 (水)配信毎日新聞社
患者塾:医療の疑問にやさしく答える 塾長のつぶやき 「異常なし」の怖さ /福岡

 今年の1月、還暦過ぎの知人が脳梗塞(こうそく)で倒れました。健診は毎年ちゃんと受けていて、異常を指摘されたことは一度もありません。結果を見せてもらったのですが、血圧も正常範囲ですし、血糖値も正常、コレステロールも問題ありませんでした。心電図も正常、胸部のレントゲン写真や胃カメラも全く大丈夫でした。

 脳梗塞の症状は、うまくしゃべれなくなり、体がちゃんと動かなくなったというものです。庭の草むしりをしていて妻に「お昼ご飯にしませんか」と声をかけられたものの、うまく返事ができなくなり気づくと体も反応しなくなっていたというのです。救急車を呼び、病院で血液をさらさらにする点滴をして、大事に至ることはありませんでした。

 「こんなに健康に気をつけている人でも倒れることがあるんですね」と家族から言われ、いろいろと尋ねてみると、原因がはっきりと分かりました。ヒートショックです。休日だったので、寝起きにビールを1杯ひっかけた後で朝風呂にゆっくりと入り、上がってから薄着のまま、極寒の庭で気持ちよさそうに作業を始めたというのです。寒い所から急に暖かい所に入ったり、その逆のことをしたりすると血管がびっくりして脳出血や脳梗塞、心筋梗塞を起こすことがあります。これをヒートショックと呼んでいます。

 ヒートッショックは、高齢の人で元々糖尿病や高血圧、動脈硬化があったり不整脈があったりする人に多いといわれています。しかし健康な人でも起こることがあります。普段からちゃんと車の整備をし、毎日ボンネットを開けてチェックをしている人でも、高速道路を猛スピードで飛ばせば事故を起こす可能性があります。それと同じ理屈です。知人の場合も、アルコールで血管が開いたところで風呂に入り、もっと血管が開いた状態で寒い場所に出て、血管がその変化にうまくついていけず脳梗塞を起こしてしまったのでしょう。

 知人はその後、さらに健康に気を遣うようになりました。先日、「本当に異常ないかもう一度調べてほしい」と私のクリニックにやって来ました。ひと通りの検査をした後、食事をしてもらい、もう一度血糖値を調べて見ると、300近くありました。空腹時の血糖値や1~2カ月の血糖値の平均的な目安である「ヘモグロビンA1c」は正常だったにもかかわらず、食後間もなくの血糖値が異常に高い値だったのです。「隠れ糖尿病」です。食後に血糖値が高くなるとブドウ糖の分子が血管の内膜に傷をつけ、傷が治る時点でかさぶたのように盛り上がるため動脈硬化が進みます。

 血圧も、クリニックで昼間測定すると正常だったのですが、家庭血圧は忙しくて測っていなかったということでした。そこで、朝起きてトイレを済ませた後と夕方くつろいだ時の2回測定してメールで結果を送ってほしいと頼みました。結果は、朝の血圧が平均して上が200で下が100くらいでした。「隠れ高血圧」です。

 知人は、健診では何の問題もない「異常なし」そのものだったものの、糖尿病と高血圧症が隠れていることに気づかぬまま、休日に無茶なふるまいをしてヒートショックを起こしてしまったのでした。異常があるにもかかわらず、それに気づかず正常と思い込むほど怖いことはありません。

 高血圧症や糖尿病などのような生活習慣病だけでなく、がんでも、隠れてしまっていて表面に出ていないことがあります。乳がんはその典型的なものの一つでしょう。多くの人は、がんがあれば腫瘤(しゅりゅう)を触れたり、見えたりすると勘違いしているようですが、腫瘤を触れない乳がんもあります。非浸潤性乳がんといわれるもので、乳管の中にがんが潜んでいるために、丁寧に手で触診しても見つからないのです。それを見つけてくれるのがマンモグラフィーです。乳がんがあると微小石灰化といわれる細かく小さな粒を画像で確認することができます。また、触診やマンモグラフィーで見つからない乳がんがエコー検査で見つかることもあります。

 このように、簡単な検査では見つからないけれど一歩踏み込んだ検査をすれば異常が見つかることがあります。車のことを思い浮かべるといいでしょう。ちゃんと走るからといって、あるいはざっと見て異常がなくても異音がしなくても、車の底にもぐってチェックをしたらトラブルが見つかる可能性もあります。また、異常がない車でも乱暴な乗り方をすれば事故やトラブルを起こす可能性があります。

 人生の時間は限られています。その時間はできるだけ楽しい、快適なものであってほしいものです。ちゃんとした悔いのないチェックをして、無理なく過ごしたいものですね。(患者塾塾長・小野村健太郎)
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