フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月10日(火) 晴れ

2007-04-11 10:49:56 | Weblog
  9時に起きて、朝食はとらずに、9時半に予約している近所の歯科医院に行く。月に一度の定期検診であるが、右下奥の歯の一部が欠けていることが判明。昔、虫歯の治療で金属をかぶせた歯であるが、少しずつ浸食が進んでいたのであろう。古い金属を外して、浸食部分を削り、新たな金属を被せるための型をとる。仮詰めをしてもらったので、帰宅して30分ほどしてから朝食。夕べの残りのカレー、せとかの生ジャム(せとかというのは蜜柑とオレンジを掛け合わせた品種)、トースト2枚、牛乳。
  昼から大学へ。社会学専修の2年生のYさんが研究室に面会に来る(事前にメールで申し込みがあった)。社会学の勉強の仕方についてあれこれ聞かれる。高校生の頃から社会学に関心があったそうで、へぇと感心する。よく覚えていないが、自分が高校生の頃は社会学という学問があることを知らなかったんじゃないかな…。Yさんはゴディバのチョコレートを手土産に持参してきたのだが、こういう心遣いは次回からは必要ありませんからと言っておく。卒業生が旧師の研究室を久しぶりに訪ねるとかいうわけじゃなくて、在学生が勉強のことで教員に面談するのに一々こんなことをする必要はまったくありませんから。もしどうしても、ど~しても、何か持参しないと気が済まないというのであれば、コンビニで売っている明治のストロベリーチョコレートで十分ですからと銘柄を指定しておく。
  五郎八で昼食をとろうと出かけたが、今日は早めに店仕舞いをしていたので、フェニックスでジャーマンドッグのセットを注文する。1時間ほどそこで読書をしてから、現代人間論系の教室会議に臨む。これまでは運営「準備」委員会であったが、ついに「準備」が取れて、運営委員会となる。ただ、運営委員会という名称は事務的な響き(学内のさまざまな委員会のうちの1つに過ぎないという語感)があるので、教室会議という帰属意識を伴う名称を使うことに決めた。新任の岡部先生にメンバーが自己紹介をするとき、「心理学の○○です」とか「社会学の△△です」とか「英文学の××です」というのを聴きながら、それは各自の学問的出自の表明ではあるが、同時に重心を一文の専修に置いたままの寄り合い所帯的性格を露呈しているようにも感じたので、自分のときは「人間発達プログラムを担当する大久保です」と言った(現代人間論系は4つのプログラムから構成されている)。一足先に基礎演習の初回の授業を終えられた長田先生の報告によると、27名のクラスで現代人間論系への進級を現時点で希望している学生は2人だけだったという。論系の数は6であるから、単純に考えれば、4、5人はいてほしいところだが、こういう低い水準から出発してこれからどれだけ人気を高めていけるか楽しみだといまは強気の発言をしておこう。
  先日のフィールドノートに『対訳 ディキンソン詩集』(岩波文庫)を購入したことを書いたが、それを読まれたのであろう、ロシア文学の草野先生から中島完氏が訳した『エミリ・ディキンソン詩集』(国文社)を、英文学の江田先生からご自身が書かれたディキンソンついての論考の抜き刷りを頂戴した。恐縮至極とはこういうことをいうのだろう。文学研究のプロの方々の側にいて、素人が文学談義をするというのは、なかなか度胸のいることである。
  夜、本日スタートの2本のTVドラマ、『花嫁とパパ』と『セクシーボイスアンドロボ』を観た。前者は×(最初の15分で見切る)、後者は○。明日の「質的調査法特論」の準備。今週は授業が始まるし、春のTVドラマも始まる。けっこう忙しい。