フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

10月30日(月) 晴れ

2023-10-31 12:00:44 | Weblog

8時半、起床。

チーズトースト、、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

本日の『ブギウギ』。自分の出生の秘密を知ってしまったスズ子は隣村に住む生みの母に会いに行く。旅芝居では「定番」といっていい場面であるが、小さな男の子(スズ子とは異父きょうだいになる)がその場面にいることで、哀切もひとしおいである。

昨日のブログを書いてアップする。

2時を回った頃、遅い昼食を食べに出る。

蒲田駅始発の電車に乗る。

食事の後に「ポットリー」に顔を出したかったので、大井町へ行ったのだが、お目当ての街中華の「永楽」は月曜日が休みだった。

「ブルドック」の周囲に立ち入り禁止のテープが貼られている(後から「ポットリー」のマダムに聞いたのだが、改装休業中に出火があったそうだ。放火の疑いもあるという)。

月曜はとんかつの「丸八」もお休みだし、さて、どこで食事をしようかと商店街を歩いたら「王将」の看板を見つけた(ここは「大坂王将」であっちの「王将」とはルーツは同じだが企業としては別のようである)。

「焼豚と玉子の炒飯」の写真が目に入る。堂々たるジャンクフード的雰囲気を漂わせている。

ふらふらと店内に入り、テーブルに着き、卓上のパネルで注文する(よくやり方がわからずもたもたしていたら外国人の店員さんが来て「大丈夫ですか」と聞かれる)。

出て来るまで少し時間がかかったのは、混んでいるわりに、厨房のスタッフが少ないからである。ジャンクフード的ではあるが、ファストフート的ではない。

テイクアウトのフルーツサンドなどは断面部分だけフルーツが見えて、中身は乏しいことが多いが、この焼豚と玉子の炒飯は中にもたっぷり焼豚が入っていて、誠実なものを感じた。

また注文したいかと聞かれたら、炒飯を食べたいなら普通の炒飯にしておいた方がいいかなと答えるだろう。でも、急に思い出したようい食べたくなるかもしれない。期間限定メニューのようなので、そのときはもうないだろうけれど。

「再開発を心配する会」という幟旗が立っている。「反対」ではなく「心配」としているところが、「再開発」をめぐる複雑な背景を感じさせる。いま、あちこちで「再開発」が話題になっている。かつてのバブル期を思わせる。

「ポットリー」に顔を出す。

お気に入りの席に座って珈琲を注文する。マダムの髪が短くなっていた。夏にちょっと体調を崩されて、いまは日曜に加えて第一・第三土曜日も定休日になっている。連休にすると体が楽ですか? 「えぇ、ちょっとはね」。閉店時間の少し早められたようである。これからは日が暮れると閉店になるかな。

家を出るときにポストに宅配されていた本をバッグから取り出して、読み始める。

山田太一『不ぞろいの林檎たちⅤ/男たちの旅路〈オートバイ〉』(国書刊行会)。山田太一の未発表シナリオ集である。シナリオは描かれたものの、それぞれの事情からドラマ化されなかったシナリオがこうして出版されることになったのはファンとして喜ばしいことである。私はシナリオを読むのが好きである。ノベライズなんかされるより、シナリオのままの方が絶対いい。自分の頭の中にドラマの映像が生き生きと立ち上がるからだ。

幻のドラマが陽のあたる場所に出た。

1時間ほど滞在して店を出る。マダム、お体大切に。また来ますね。

帰宅して読書の続き。

夕食は卵とベーコンと小松菜の炒め、明太子、豆腐とオクラ、玉ねぎの味噌汁、ごはん。

 

デザートは柿。

食事をしながら『いちばんすきな花』第3話(録画)を観る。

普段は口数の少ない椿(松下洸平)の自己分析能力がすごい。婚約を破棄された純恋(すみれ・臼井あす美)に「両思いは好き同士だけど、好き同士は必ずしも両想いとは限らない」と言って、「言っていることがわからない」と言われる(視聴者もそうだろう)。自分は純恋に嫌われないように努力してきたが、好きになってもらおうと努力して来なかった。本当に好きになってもらうためには自分の中の負の感情も全部見せなくちゃいけないけれど、自分はそんなことをしたらきっと嫌われると思って、ずっといい人を演じて来た。結局、ただそれだけの、物足りない人になってしまった。純恋は初めて椿の心の奥からの声を聞いた思いがしただろう。

自己分析能力は高いが、いつもこんな風にそれを言語化して相手に話していたら、「めんどくさいやつ」と思われるに違いない。だから椿はそういうことを話すのは、初めて行って二度と行くことのない美容室のスタッフとか、街角の喫煙コーナーでたまたま居合わせた赤の他人に限られていた。それが3人の「友人」ができたことで、言語化してもいい環境の中に身をおけるようになったということである。おそらく、他の3人もそういう言語化を行っていくのだろう。『いちばんすきな花』は舞台の会話劇のようである。山田太一や坂元裕二や金子茂樹が切り開いてきた分野だ。生方美久はそこにまた新しい花を咲かせた。

いまゼミ論に取り組んでいるゼミ生たちも、ネットから何かそれっぽい調査データを見つけてきて、それにそれっぽい(ありきたりな)解釈を施すよりも、こうした作品に触れて、自分の頭で一生懸命考えたことを言語化する努力をしてほしい。

年末調整の書類を作って(妻が)、私がネットから送信する。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


10月29日(日) 雨のち晴れ

2023-10-30 13:43:27 | Weblog

7時半、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書いてアップする。

放送原稿を書く。

2時頃、昼食を食べに出る。池上の「花くるま」に行こう。運動がてら歩いていこう。「ベニースーパー」の前の通りをまっすぐ行くと呑川に出る。

呑川沿いの道に出る。ここは日蓮橋のあたり。桜の名所の一つである。

池上通りを渡る。堤方橋のところ。

この可憐な花はキバナコスモス。

川沿いの道にたくさん咲いている。足取りが軽くなる。

養源寺の前を通る。ここも桜の名所だ。

朝方は雨が降ったが、だんだん晴れてきた。

本門寺の総門はくぐらずに、左に曲がる。

最初の角を左に入ると(古民家カフェ「蓮月」の向かい)に「花くるま」はある。先週は臨時休業をしていたが、今日はやっている。

こんにちは。

今日はイートインの客が多くて、汁物(すいとん、味噌汁)がもうなくなってしまったとのこと。はい、汁物はなければないでかまいません。おにぎりには温かいお茶があれば十分です。

鮭と昆布(葉唐辛子)のおにぎりとお稲荷さん。おにぎりの具はほかにタラコ、梅、おかかなど数種類あるが、注文するのはたいていこの組み合わせ(+すいとん)だ。

今日はすいとんがないので、追加でお稲荷さんをもう1つ。

食後の甘味は「池田屋」で。ここは先週満席で入れなかったが、今日は客は私だけのようである。

お茶は大きな急須に入った出て来る。

葛餅(久寿餅は当て字)。黒蜜は自分で好きなだけかけられる。

帰りは川沿いの道から一本内に入った道を歩く。この通りは昔ナントカ街道と呼ばれて商店がたくさんならんでいたそうだ。

ところどころにその名残を見ることができる。

このお米屋さんは3年前に店仕舞をしたのだ。

この葬儀屋さんは現役だ。寺町だから需要がある・・・というわけではないだろうけれど。

途中で川沿いの道に合流する。

午後3時過ぎの長い影、

「ベニースーパー」のある通りに戻ってきた。

文字が欠落した看板。「CHICKEN FOOD/ DARTS」とかろうじて読める。ダーツが遊べる鶏料理の店である(と思う)。

「ごめんなさい、今日はお休みなの」

帰宅してゲラの校正。2か所ほど手を入れた。初校にしては優秀ではなかろうか。

夕食は豚しゃぶ。

バラ肉は私、ロースは妻。ロースもちょっともらう。

食事をしながら『時をかけるな、恋人たち』第3話(録画)と『どうする家康』(リアルタイム)を観る。30分と45分のドラマなので、二つ一緒に観てちょうどいい。いよいよ関ヶ原の合戦だ。そして大阪の陣へと続く。今年も残り2か月だ。

オンデマンド授業のコンテンツの収録。二本続けて録ると喉が少し枯れる。

収録の間(1時間半ほど)、チャイは机の下の段ボール箱の中で丸くなっていた。

風呂から出て、今日の日記を付け、そろそろ寝ようかとしていたとき、一文の卒業生でいま日テレのロンドン支局長をしている鈴木あづささんから、LINEが届く。向こうはいま日曜日の夕方である。

イスラエルの取材記事だ。ジャーナリストの目で見て、作家の文体で書いている。

それと、11月に出る彼女の新作の小説『グレイの森』のお知らせだった。彼女のペンネームは水野梓。ジャーナリストと小説家、二足の草鞋で頑張っている。

記事を読んでから、LINEに返信する。すぐにまた返信があって、しばらくやりとりが続く。2時を過ぎて、そろそろ寝ないとならないのでお休みなさいと伝えると、「はい。時差を考えずに失礼しました」と彼女。昔からそういうところ変わってないよね(笑)。

2時半、就寝。


10月28日(土) 晴れ

2023-10-29 12:37:02 | Weblog

9時、起床。週末は寝坊気味。

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

朝刊に犬塚弘さんの訃報記事が載っていた。94歳。「コレージーキャッツ」の最後の一人だった。いまTⅤで『クレージーキャッツ物語』を作るとしたら、犬塚さんの役は松重豊がいいんじゃないかな。ご冥福をお祈りします。

今週の『ブキウギ』。見逃している日が多いので(竜王戦を朝からのネット中継で観ていたから)、まとめて観る。ストライキ決着→大和と橘の退団→ラインダンス→スズの出生の秘密。

「盛りだくさんですね」

昨日のブログを書いてアップする。

演習「現代人と孤独」の課題を受講生に送る。「ソロ活」の一例としての「一人旅」について。

昼食を「吉岡屋」に食べに行く。

注文をすませてバッグから益田ミリ『小さいわたし』を取り出して読む。大学院の演習(自伝の分析)で学生が取り上げる本の一冊である。これはキンドル版はないのだが、単行本でゆったりした活字組なので大丈夫。益田ミリは私にはお馴染みの作家であるが、三つ葉のクローバーに葉を一枚糊で張り付けて四つ葉のクローバーにしていた子供時代の彼女のことは知らなかった。よくそんなこと思いつくものである。

天ざる(1100円)。海老天の入った天ざるが1100円というのはお得ではないだろうか。

そば汁と天汁が同じというのはよくあることだが、一緒がいやな人は天ぷらを塩で食べるのがよいだろう。私はそんなに気にならないので、天ぷらも蕎麦も同じ汁で食べますけどね。

店を出て、帰り道で気づいた床屋の店先の黒板。店主さん、15年目にして初めて東京マラソン出場に当選したらしい。おめでとうございます。頑張ってください。

我が家の玄関先にバラがけっこう咲いている。

食後の一服。コンピュータ相手に将棋を指す。後手(コンピューター)が2四金と打った局面。攻防の一手のように見えるが(形勢判断は後手優勢)、3三角打ち、同桂、同金、同玉、4四角打ち、同玉、4三金打ち、4五玉、4四金打ちまでの9手詰めである。3二金打ち、同玉、4三と、2二玉、3一角打ち、1二玉、2二金打ち、1三玉、2一金までの9手詰みの手順もある。このソフトは、中盤はけっこう強いが、9手詰め以上が読めない(わざとそう設定してあるのかもしれない)。だから人間と指している感じがする。長手順の詰みを見つけて形勢逆転で勝ったときは藤井聡太にでもなったようで気分になる。

3時半に卒業生のユウコさん(文構2期生)と待ち合わせる。彼女は私のゼミの出身ではないが、同じ蒲田の住民なのである。以前は同じ町内だったが、いまは私が西口、彼女が東口に住んでいる。

今日はご一家で品川の方で遊んでからの私とのカフェである。駅近くの「テラスドルチェ」へ行く。意外なことに彼女はここは初めて。

私はオムレット(中にバナナとアイスクリームとホイップクリームが入っている)とブレンド、彼女はアップルパイとブレンド。

きりんの刺繡のポーチには二人の娘さんの名前が入っている。ミワちゃんとアオイちゃん。「きりん珈琲」にすればよかったかな(笑)。

二人とも同じ保育園に通っている。ご夫婦のリモートワークやこれからのお子さんを成長を考えて、いまよりも広めの中古マンション(分譲)を探しているところだそうだ。しかし、新しい街ではたして二人のお子さんが同じ保育園に通えるかどうかの保証がないので、通園圏内で探すことにしたそうである。でも、いまはバブル気味で、東京の南の外れの蒲田の中古マンションといえども相当の価格ではないだろうか。「はい、とても高いです。頑張って働き続けないと・・・」。

「子どもから手が離れる」というのはあなたの感覚ではいつぐらいなのでしょう?「下の子が大学に入ったときでしょうか」。そのときあなたはおいくつになっているのですか。「50歳です」。そこから子どものために投下していた時間を自分のために使えるようになるわけですね。男性が定年退職(65歳から70歳)して自分の時間を手に入れるようになるよりずっと早いですよね。高齢期にはまだまだ遠い。「スリック」のマダムも「ハナコーヒー」のマダムもカフェっを始めたがの50歳のときだった。女性の50代って新しい人生の展開が楽しみですね。「そのとき先生は?」。85歳になってますね、生存していればですけど(笑)、カフェにご一緒していただけますか?「はい、よころんで!」

店を出たのは5時になろうとするころだった。「テラス・ドルチェ」では土曜日はジャズの生演奏が夕方からある。ユウコさんが、家族の夕食のことを考えずに、ここで好きなジャズに耳を傾けることができるのはまだまだ先の話である。

夕食は親子丼、お新香、味噌汁。シンプルな食卓である。

食事をしながら『下剋上球児』第2話(録画)を観る。主人公(鈴木亮平)はとんでもない秘密を抱えていたものである。

ユウコさんからいただいたお菓子を食べる。

エスカルゴという名前の焼き菓子。

甘いものの後にはしょっぱいもの。

「よく考えられた組み合わせですね」

レビューシートのチェックをして、放送原稿を書く。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


10月27日(金) 晴れ

2023-10-28 12:10:49 | Weblog

8時半、起床。

朝のルーティーンをすませて、9時ごろから朝食を作り始める。鍋で湯を沸かしソーセージを2本放り込む、フライパンで目玉焼きを焼く。

トーストを焼く。

珈琲を淹れる。

鍋からソーセージを取り出して、フライパンで表面を軽く焼く。

鍋とプライパンを洗って、コンロの火を消したことを確認する! (昨日は右側のコンロの火を消し忘れた)

チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

昨日のブログを書いてアップする。

昼前に家を出て、大学へ。車中ではアマゾン・スクライブで上橋菜穂子『明日は、いずこの空の下』を読む。

大学に着く。

東北学院大学准教授の小林信重さんが研究室にやってこられた。早稲田大学のご出身で、学部や大学院で私の授業にも出ておられた。昨年の早稲田社会学会大会で「『遊びの時代』の『遊び人』ー1972年の堀井雄二と早稲田漫画研究会」という発表をされ、そのとき私は質問をさせていただいたのだが、その後も小林さんは堀井雄二(ゲームデザイナー)についての研究を続けられていて、今日は学会で東京に出て来られたついでに1973年大学入学の私に当時のキャンパスの状況についてインタビューをされに来たというわけである。

キャンパスの様子は彼の在学中と大きく変わったが(とくに33号館高層棟が建ち、記念会堂=早稲田アリーナが地下にもぐったこと)、スロープは昔と変わらない。

この立看の並んでいる様子も。

ランチをしながらインタビューを受けるので、カフェご飯がいいでしょうということで、「タビビトの木」に行く。

窓際のカウンター席に並んで座り、二人ともカオマンガイのセットを注文し、テーブルの上にICレオーダーを置いておしゃべりをしながらの食事。

インタビューの内容は彼がこれから論文等で使われるでしょうからここでは書かないことにしておきます。

余談の中で、小林さんは、「当時、大学院の演習で先生がお話されていた、人生の物語論や清水幾太郎の社会学的評伝の面白さをいまになってとても興味深く思い出します」と言った。裏を返せば、当時は関心が薄かった(面白くなかった)ということですね。いいんです、清水幾太郎研究なんて大人の仕事ですから(笑)。あなたも50歳近くになってようやくその面白さに気づいたというとですね。どうぞ頑張って、堀井雄二についての社会学的評伝を書き上げて下さい。

4限・5限はゼミ。

 前半は3年生のゼミ論テーマ発表。

 「野球の伝統的な坊主は死んだ規則か」

 「聖地巡礼」

 「メイクをする/しない選択について」

 後半は4年生のゼミ論中間報告。

 「日本の若者の容姿問解決への道筋」

 「若者の価値観の変遷ー社会的背景から世代間ギャップを考える」

ゼミを終え、7時過ぎに大学を出る。

昨日に続いて「ごんべえ」で夕食。二日続けて同じ店に入ることはめったにないのだが、昨日は釜揚げうどんだったので、今日はカツ丼にしよう。

ごはんは軽めで。煮汁がごはんにしみたカツ丼である。疲れた体は甘辛い味を求めている。

帰宅して小林さんからいただいたお菓子を食べる。仙台名物「萩の月」である。

定番の美味しさ。

甘いものを食べた後にはしょっぱいもの。柿の種を摘まみながら、『明日は、いずこの空を下』を読む。

結局、一気に最後まで読んでしまった。味わいのある文章だった。私はこの人の書いた本は初めて読んだのだが、この人の作品がTⅤドラマ化されたものは観ていたことに途中で気づいた。『精霊の守り人』という作品である。文化人類学者(専門はアポリジニ研究)とファンタージ―作家の二足のわらじで旅を続けている人である。

そのことを妻に言ったら、妻は上橋さんの作品はたくさん読んでいて、一番最近読んだものを見せてくれた。

次はタラ・ウェストパー『エデュケーション 大学は私の人生を変えた』をキンドルで読むことにしよう。『明日は、いずこの空の下』と同じく、大学院の演習で学生が発表で取り上げる予定の本(自伝)である。

キンドル・スクライブを購入したことは成功だった。紙の本の小さな活字をリーディンググラス(老眼鏡)で拡大して読むよりも、キンドルで大きなフォントにして裸眼で読む方が目の疲労がずっと少ないことがわかった。老後の読書に希望が出て来た。場所を取らないという点もいい。欠点(?)は紙の本のように中古本というものがないことである。

オンデマンド授業のレビューシートのチェック。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時半、就寝。


10月26日(木) 晴れ

2023-10-27 11:15:36 | Weblog

8時、起床。チーズトースト、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

食事をしながらネットTVで竜王戦第三局2日目の中継を観る。

103分を費やしての後手藤井の封じ手は5六歩だった。さあ、これは激しいことになる。

伊藤が長考に入った。「同飛」「3三歩」「2三銀成」「2二角成」「同歩」AI推奨の上位5手はほぼ評価値に差がない。伊藤はどれを選ぶだろうか。

9時半に家を出て大学へ。家を出て駅までの道で、「コンロの火は消したよな」という疑念がふと頭をよぎる。よくあることである。無意識のうちに消していることが多いから、大丈夫であろう。

研究室に着いて、パソコンを立ち上げ、対局中継を観る。先手伊藤は5六飛を選んだ。対して藤井は、8八角成、同銀と角交換をしてから5二飛と飛車交換を迫った。飛車の交換は先手の陣形が飛車打ちに弱く、応じることはできない。

2限は演習「現代人と孤独」。私が事前にアップした文献をテキストにレクチャー&ディスカッション。

木曜日の昼食はいつも研究室でコンビニおにぎり(鮭と梅)。

対局は昼食休憩中だが、局面は先手の3四歩に、後手も5七歩と応じたところ。3三歩成、5八歩成、同玉の金の取り合いになるのか、あるいは4八金とかわすか。伊藤が再び長考に入る。

3限は研究室で大学院の演習。拙稿「自伝の変容ー清水幾太郎の3冊の自伝をめぐってー」を読みつつディスカッション。受講生の3人には少し大きめの声で話してくれるようにお願いする。

授業を終えて、ミルクホールでお八つを買ってくる。今日はいつものあんドーナツに加えて、ウィンナーロールも。長期戦の構えである。

両対局者のお八つ。

伊藤は長考の末に4八金とかわした。それまでほぼ互角だったAIの形成判断が大きく藤井に傾く(AIは3三歩成、5八歩成と強く金を取り合う順をベストとしていた)。

当然、2九飛成、3三歩成、5九角打、と進む。いきなり最終盤に突入だ。

7九玉、3八角成、3九歩打、3三桂、同飛成、3二金打、と進む。詰めろ(次に詰ませますよ)の応酬である。一手のミスで負けになる緊迫した局面が続く。

妻からLINE。コンロの火が着いたままだった。私が家を出たのが9時半で、妻が家に戻ってきたのが12時だから、そういう状態が2時間半ほど続いていたことになる。上に何ものっていない(目玉焼きを焼いたフライパンは洗って棚にかけた)とろ火だけの状態であったのは不幸中の幸いだった。

藤井はAIが推奨する最善手を指し続け、伊藤に反撃の余地を与えない。

伊藤が3四金と打った局面。これは形作りである。藤井の勝率が99%と一気に大きくなった。つまり伊藤玉に即詰のある局面ということを意味する。

藤井、7九角打。即詰のラインに入った。

ほどなくして伊藤は投了した。

これで藤井の3連勝となった。藤井のタイトル防衛が濃厚になった。とはいえ、3連敗後の4連勝というケースが過去にないわけではない。伊藤には意地を見せてもらいたい。ここまでの印象として、伊藤はまだ自分本来の将棋が指せていないように見える。藤井がそうさせないようにしているのだろうが、タイトル戦という大舞台の雰囲気にまだ飲まれているように見える。

ネット中継を見ながら、昨日のブログを書いていた。

7時半頃、大学を出る。

夕食は「ごんべえ」で。

釜揚げうどん。

9時、帰宅。

「ティールーム101」(旧「スリック」)のマダムから、今夕、愛犬のラズリーが亡くなりましたという連絡が届く。高齢で、だいぶ前から衰えが目立つようになっていたが、とうとう亡くなりましたか。大好きなマダムに看取ってもらってラズリーも幸せだったと思う。不自由な体から解放されて、これからは天国で思い切り飛び回れるだろう。カフェはしばらくお休みするとのこと。愛犬を失った悲しみは大きいでしょう。ラズリーとの日々を思い出しながら、十分に悲しまれ、そしてゆっくりと立ち直ってください。再開されたらお店に伺います。

下の写真は今年の4月5日の「フィールドノート」から。夕方、ラズリーを散歩させているマダムと道でばったり会って、そのまま一緒に散歩をして、JRの袴線橋の上で撮ったもの。

さよなら、ラズリー。

明日の授業の準備など。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

1時、就寝。