8時半、起床。
チーズトースト、、目玉焼き、ソーセージ、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
本日の『ブギウギ』。自分の出生の秘密を知ってしまったスズ子は隣村に住む生みの母に会いに行く。旅芝居では「定番」といっていい場面であるが、小さな男の子(スズ子とは異父きょうだいになる)がその場面にいることで、哀切もひとしおいである。
昨日のブログを書いてアップする。
2時を回った頃、遅い昼食を食べに出る。
蒲田駅始発の電車に乗る。
食事の後に「ポットリー」に顔を出したかったので、大井町へ行ったのだが、お目当ての街中華の「永楽」は月曜日が休みだった。
「ブルドック」の周囲に立ち入り禁止のテープが貼られている(後から「ポットリー」のマダムに聞いたのだが、改装休業中に出火があったそうだ。放火の疑いもあるという)。
月曜はとんかつの「丸八」もお休みだし、さて、どこで食事をしようかと商店街を歩いたら「王将」の看板を見つけた(ここは「大坂王将」であっちの「王将」とはルーツは同じだが企業としては別のようである)。
「焼豚と玉子の炒飯」の写真が目に入る。堂々たるジャンクフード的雰囲気を漂わせている。
ふらふらと店内に入り、テーブルに着き、卓上のパネルで注文する(よくやり方がわからずもたもたしていたら外国人の店員さんが来て「大丈夫ですか」と聞かれる)。
出て来るまで少し時間がかかったのは、混んでいるわりに、厨房のスタッフが少ないからである。ジャンクフード的ではあるが、ファストフート的ではない。
テイクアウトのフルーツサンドなどは断面部分だけフルーツが見えて、中身は乏しいことが多いが、この焼豚と玉子の炒飯は中にもたっぷり焼豚が入っていて、誠実なものを感じた。
また注文したいかと聞かれたら、炒飯を食べたいなら普通の炒飯にしておいた方がいいかなと答えるだろう。でも、急に思い出したようい食べたくなるかもしれない。期間限定メニューのようなので、そのときはもうないだろうけれど。
「再開発を心配する会」という幟旗が立っている。「反対」ではなく「心配」としているところが、「再開発」をめぐる複雑な背景を感じさせる。いま、あちこちで「再開発」が話題になっている。かつてのバブル期を思わせる。
「ポットリー」に顔を出す。
お気に入りの席に座って珈琲を注文する。マダムの髪が短くなっていた。夏にちょっと体調を崩されて、いまは日曜に加えて第一・第三土曜日も定休日になっている。連休にすると体が楽ですか? 「えぇ、ちょっとはね」。閉店時間の少し早められたようである。これからは日が暮れると閉店になるかな。
家を出るときにポストに宅配されていた本をバッグから取り出して、読み始める。
山田太一『不ぞろいの林檎たちⅤ/男たちの旅路〈オートバイ〉』(国書刊行会)。山田太一の未発表シナリオ集である。シナリオは描かれたものの、それぞれの事情からドラマ化されなかったシナリオがこうして出版されることになったのはファンとして喜ばしいことである。私はシナリオを読むのが好きである。ノベライズなんかされるより、シナリオのままの方が絶対いい。自分の頭の中にドラマの映像が生き生きと立ち上がるからだ。
幻のドラマが陽のあたる場所に出た。
1時間ほど滞在して店を出る。マダム、お体大切に。また来ますね。
帰宅して読書の続き。
夕食は卵とベーコンと小松菜の炒め、明太子、豆腐とオクラ、玉ねぎの味噌汁、ごはん。
デザートは柿。
食事をしながら『いちばんすきな花』第3話(録画)を観る。
普段は口数の少ない椿(松下洸平)の自己分析能力がすごい。婚約を破棄された純恋(すみれ・臼井あす美)に「両思いは好き同士だけど、好き同士は必ずしも両想いとは限らない」と言って、「言っていることがわからない」と言われる(視聴者もそうだろう)。自分は純恋に嫌われないように努力してきたが、好きになってもらおうと努力して来なかった。本当に好きになってもらうためには自分の中の負の感情も全部見せなくちゃいけないけれど、自分はそんなことをしたらきっと嫌われると思って、ずっといい人を演じて来た。結局、ただそれだけの、物足りない人になってしまった。純恋は初めて椿の心の奥からの声を聞いた思いがしただろう。
自己分析能力は高いが、いつもこんな風にそれを言語化して相手に話していたら、「めんどくさいやつ」と思われるに違いない。だから椿はそういうことを話すのは、初めて行って二度と行くことのない美容室のスタッフとか、街角の喫煙コーナーでたまたま居合わせた赤の他人に限られていた。それが3人の「友人」ができたことで、言語化してもいい環境の中に身をおけるようになったということである。おそらく、他の3人もそういう言語化を行っていくのだろう。『いちばんすきな花』は舞台の会話劇のようである。山田太一や坂元裕二や金子茂樹が切り開いてきた分野だ。生方美久はそこにまた新しい花を咲かせた。
いまゼミ論に取り組んでいるゼミ生たちも、ネットから何かそれっぽい調査データを見つけてきて、それにそれっぽい(ありきたりな)解釈を施すよりも、こうした作品に触れて、自分の頭で一生懸命考えたことを言語化する努力をしてほしい。
年末調整の書類を作って(妻が)、私がネットから送信する。
風呂から出て、今日の日記を付ける。
1時半、就寝。