2011年10月16日 主日礼拝(マタイ福音書8:5-13みのお泉教会にて)岡田邦夫
「主よ、わたしの屋根の下にあなたをお入れする資格は、わたしにはございません。ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。」マタイ福音書8:8
「ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012」が10月21日に発売されるとのことです。レストランとホテルを評価し、ガイドするものです。1つ星はその分野で特に美味しい料理、2つ星は極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理、3つ星はそれを味わう為に旅行する価値がある卓越した料理としています。
信仰の世界においても、天国ガイドのようなものがあります。聖書です。エノク、ノア、アブラハムなどは3つ星信仰でしょう。ヘブル人への手紙11章には「昔の人たちは、この信仰のゆえに賞賛された」と書き出し、そのリストが載っています。福音書でイエスが直接、信仰を評価され、賞賛された人が何人か載っています。その一人が百人隊長です。
◇言葉をかわす
イエスがガリラヤ北岸のカペナウムに帰ってこられたとき、ある百人隊長が訴えてきました。「主よ、わたしの僕(しもべ)が中風でひどく苦しんで、家に寝ています」。あわれみふかいイエスが行ってなおしてあげようと言ったのですが、「主よ、わたしの屋根の下にあなたをお入れする資格は、わたしにはございません。ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。わたしも権威の下にある者ですが、わたしの下にも兵卒がいまして、ひとりの者に『行け』と言えば行き、ほかの者に『こい』と言えばきますし、また、僕に『これをせよ』と言えば、してくれるのです。」と答えたのです(8:8-9)。
この百人隊長の答えを聞いたイエスは彼の信仰を絶賛し、それこそ、3つ星信仰だと評価されたのです。「よく聞きなさい。イスラエル人の中にも、これほどの信仰を見たことがない」(8:10)。加えて、イスラエル人の不信仰を指摘し、天国に入れないかも知れないと警告をします。そして、百人隊長に言います。「行け、あなたの信じたとおりになるように」(口語訳)。新改訳では「さあ行きなさい。あなたの信じたとおりになるように」。ちょうどその時、その瞬間、僕はいやされたのです。百人隊長とイエスとが言葉をかわしただけで、奇跡が起きたのです。
◇心をかよわす
この人は軍隊においては、上官が死ねと言えば、兵士は死ぬ覚悟の、命をあずけた関係です。隊長の命令は絶対的です。それを引き合いに、神という隊長に、兵士である私たちがその命令の言葉が絶対であることを百人隊長は示してくれました。明治の有名な作家、二葉亭四迷はツルゲーネフという作家の翻訳をしたのですが、「ヤー・リュブリュー・バス」(英語のアイ・ラヴ・ユウ)が「わたしあなたを愛しているわ」では明治初期まではまずかったのです。愛という言葉は、むさぼりとか、愛欲というような仏教用語からきた悪い意味しかなかったわけです。そこで、二葉亭四迷は悩んで、思いついたのが、「あなたのためなら、死んでもいいわ」という翻訳だったという有名なエピソードがあります。
神と私たちは「あなたのためなら、死んでもいいわ」という愛の信頼関係でなりたつのです。イエス・キリストという隊長は「あなたのためなら、死んでもいいわ」を実行されたのです。ほんとうに私たち・兵士の罪の赦しのために十字架において死んでくださったのです。そして、それを突き抜け、復活されました。このような犠牲を惜しまない隊長のためには兵士である私たちも当然「あなたのためなら、死んでもいいわ」という思いが与えられてくるはずです。それが3つ星しるしの信仰です。百人隊長とイエス・キリストがただ言葉をかわしただけでだけではありません。心を通わせたのです。更に言うなら、命を交わしたといっても良いでしょう。神と私の関係がこのような「あなたのためなら、死んでもいいわ」という3つ星印の最高級の関係であるなら、何とも幸いなことでしょうか。
そのように人格的な信頼がありますなら、その人格の「ひと言」ですべてが伝わるというものです。「ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。」を新共同訳は「ただ、ひと言おっしゃてください。わたしの僕はいやされます。」と訳しています。よく、ひと言のご挨拶を申し上げますと言うような使い方をしますが、この「ひと言」はまったく違います。そのひと言の背後に神の言葉の全部があり、「あなたのためなら、死んでもいいわ」というお方、イエス・キリストというご人格があるのです。今ここにいますとう臨在があるのです。「ただ、お言葉を下さい。」「ただ、ひと言おっしゃてください。」はみ言葉信仰を表すものとして、良き伝統として教会に受け継がれてきました。たいへんな困難に遭遇した時に、落ち込んでそこから抜け出せない時に、人生の選択を迫られた時に、今、そこにおられるイエス・キリストにみ言葉の「ひと言」を求めましょう。その時、無限星印の愛のみ言葉を聞くことでしょう。
「主よ、わたしの屋根の下にあなたをお入れする資格は、わたしにはございません。ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。」マタイ福音書8:8
「ミシュランガイド京都・大阪・神戸・奈良2012」が10月21日に発売されるとのことです。レストランとホテルを評価し、ガイドするものです。1つ星はその分野で特に美味しい料理、2つ星は極めて美味であり遠回りをしてでも訪れる価値がある料理、3つ星はそれを味わう為に旅行する価値がある卓越した料理としています。
信仰の世界においても、天国ガイドのようなものがあります。聖書です。エノク、ノア、アブラハムなどは3つ星信仰でしょう。ヘブル人への手紙11章には「昔の人たちは、この信仰のゆえに賞賛された」と書き出し、そのリストが載っています。福音書でイエスが直接、信仰を評価され、賞賛された人が何人か載っています。その一人が百人隊長です。
◇言葉をかわす
イエスがガリラヤ北岸のカペナウムに帰ってこられたとき、ある百人隊長が訴えてきました。「主よ、わたしの僕(しもべ)が中風でひどく苦しんで、家に寝ています」。あわれみふかいイエスが行ってなおしてあげようと言ったのですが、「主よ、わたしの屋根の下にあなたをお入れする資格は、わたしにはございません。ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。わたしも権威の下にある者ですが、わたしの下にも兵卒がいまして、ひとりの者に『行け』と言えば行き、ほかの者に『こい』と言えばきますし、また、僕に『これをせよ』と言えば、してくれるのです。」と答えたのです(8:8-9)。
この百人隊長の答えを聞いたイエスは彼の信仰を絶賛し、それこそ、3つ星信仰だと評価されたのです。「よく聞きなさい。イスラエル人の中にも、これほどの信仰を見たことがない」(8:10)。加えて、イスラエル人の不信仰を指摘し、天国に入れないかも知れないと警告をします。そして、百人隊長に言います。「行け、あなたの信じたとおりになるように」(口語訳)。新改訳では「さあ行きなさい。あなたの信じたとおりになるように」。ちょうどその時、その瞬間、僕はいやされたのです。百人隊長とイエスとが言葉をかわしただけで、奇跡が起きたのです。
◇心をかよわす
この人は軍隊においては、上官が死ねと言えば、兵士は死ぬ覚悟の、命をあずけた関係です。隊長の命令は絶対的です。それを引き合いに、神という隊長に、兵士である私たちがその命令の言葉が絶対であることを百人隊長は示してくれました。明治の有名な作家、二葉亭四迷はツルゲーネフという作家の翻訳をしたのですが、「ヤー・リュブリュー・バス」(英語のアイ・ラヴ・ユウ)が「わたしあなたを愛しているわ」では明治初期まではまずかったのです。愛という言葉は、むさぼりとか、愛欲というような仏教用語からきた悪い意味しかなかったわけです。そこで、二葉亭四迷は悩んで、思いついたのが、「あなたのためなら、死んでもいいわ」という翻訳だったという有名なエピソードがあります。
神と私たちは「あなたのためなら、死んでもいいわ」という愛の信頼関係でなりたつのです。イエス・キリストという隊長は「あなたのためなら、死んでもいいわ」を実行されたのです。ほんとうに私たち・兵士の罪の赦しのために十字架において死んでくださったのです。そして、それを突き抜け、復活されました。このような犠牲を惜しまない隊長のためには兵士である私たちも当然「あなたのためなら、死んでもいいわ」という思いが与えられてくるはずです。それが3つ星しるしの信仰です。百人隊長とイエス・キリストがただ言葉をかわしただけでだけではありません。心を通わせたのです。更に言うなら、命を交わしたといっても良いでしょう。神と私の関係がこのような「あなたのためなら、死んでもいいわ」という3つ星印の最高級の関係であるなら、何とも幸いなことでしょうか。
そのように人格的な信頼がありますなら、その人格の「ひと言」ですべてが伝わるというものです。「ただ、お言葉を下さい。そうすれば僕はなおります。」を新共同訳は「ただ、ひと言おっしゃてください。わたしの僕はいやされます。」と訳しています。よく、ひと言のご挨拶を申し上げますと言うような使い方をしますが、この「ひと言」はまったく違います。そのひと言の背後に神の言葉の全部があり、「あなたのためなら、死んでもいいわ」というお方、イエス・キリストというご人格があるのです。今ここにいますとう臨在があるのです。「ただ、お言葉を下さい。」「ただ、ひと言おっしゃてください。」はみ言葉信仰を表すものとして、良き伝統として教会に受け継がれてきました。たいへんな困難に遭遇した時に、落ち込んでそこから抜け出せない時に、人生の選択を迫られた時に、今、そこにおられるイエス・キリストにみ言葉の「ひと言」を求めましょう。その時、無限星印の愛のみ言葉を聞くことでしょう。