のろや

善男善女の皆様方、美術館へ行こうではありませんか。

あいちトリエンナーレ

2010-09-16 | 展覧会
というわけで、愛知県へやって参りました。
ただ今名古屋栄恵町東横インのロビーでございます。
『福翁自伝』と中勘助の『鳥の物語』、そして念のため『物語 史記』を携え、最寄り駅を7:14発の電車に乗ったところ、思わぬ混雑にてすし詰め状態。四方八方からあまりにもぎゅうぎゅう押されるので、しまいには笑いがこみ上げてまいりました。

大雨のため先行の特急が遅れたせいで予定より1時間半ほど遅く名古屋駅に到着すると、しとしと雨が降っておりました。傘がないのは別になんともございませんが、カメラを忘れたのは痛恨の極み。撮影可の作品もけっこうあるというのに。常のごとく、時間がもったいないため昼食抜きで美術館に乗り込むつもり満々だったのが、カメラを忘れて来たことに気づくや急にお腹がへってきたのだから面白いもんでございます。

ともあれ、現代アートに半日浸ってまいりました。
『福翁自伝』は、ゆきっちゃんが欧州から帰ってきたら日本は攘夷論まっさかりであら困ったな、という所まで読みまして、後は明日にとっておくのでございます。そして今晩は『鳥の物語』を読みふけるのです。

で、鳩のほうから口ぐちに声をかけた。
「ナザレの大工さん」
「ナザレの大工さん」
「柳の鳩だよ」
「ほらヨルダンの行者さんとこで逢ったじゃないか」
「おお、おお」
二度びっくりした若者は汚れた足元に集まった彼らを一羽一羽迎えた。

『鳩の話』より

ううっ
たまりません中勘助。