私の住む新見市に新潟から企業が来てくれます。
なぜ岡山県北の新見に?
「地震が少なく、雪も少ないから」だそうです。
もちろん手厚い助成措置にも魅力が。
昨年冬、新幹線で往復15時間かけて、新潟県燕市を訪問。
誘致の企業の本社訪問です。
企業の経営陣との面談と工場見学が目的。
例年の倍の雪が、市内のあちこちに積み上げられた景色。
日常生活の大変さを実感した新潟訪問。
そして、新工場の要員確保の人数や採用方針を確認。
地震が多発し、大雪で物流が滞るエリアの経営の大変さをヒアリング。
でもこの会社が創業100年で、黒字経営を続けていることに驚きも。
金属製品製造ながら、ラインの女性が30%を占めることにも感心しました。
いわゆる「プレス女子」「溶接女子」が多数。先進的です。
製造業は、地震などでストップすることのないラインが利益を産みます。
又 雪などで納期が遅れないようにすることも顧客の信頼確保の要素。
関東で圧倒的なシェアを取り、西日本で確固たる地位を築きたいとの決意。
遠い岡山に進出してくれる企業のため、地元で要員を確保しなくてはなりません。
求職者情報を求めて、多くの人に会い、IJUターンの人を探します。
残念ながら、情報の多い人たちでも「地元には、仕事がないから」との口癖。
小さいころから、この言葉を聞かされて育った若者は市外に出ていきます。
市内には企業の誘致に懐疑的な人も、居ないわけではありません。
「競合が増える」「引き抜きが始まる」「賃金が上がる」などなど。
確かにその側面がないとは言えません。
しかし 今は、市内と域外との「生存競争」の真っただ中。
求人氷河期を乗り切るためには、労働条件の向上は必須です。
週休2日を実施している事業所の比率が、県内ワーストの市内。
「給料はそこそこだけど、休みは多いよ!」とSNSで発信してくれる若者たちを増やしたい。
経営者が人を雇う時代から、従業員が人集めをする時代。
「採用する」目線でなく、求職者に「選ばれる」時代感覚が必要です。
新見を選んでくれた企業の存在が、活性化の起点になることを期待しています。
ラグビーW杯の日本の戦いに「にわか」ファンの私も釘付け。
高揚感が続く、気持ちの良い朝です。