元ベース弾きの田舎暮らしは

60歳で田舎にUターン、素人の「米と野菜」作り
音楽が縦軸の人生
就職相談・紹介が「天職」

「山の境界(さかい)」

2010年07月18日 | ふるさと
母親経由で新見市から協力依頼が。
山の境界を教えてほしいとのこと。

勤務先を早退し、指定場所に行くと私を待つ面々およそ7~8名。
県民局・市の担当者・石灰製粉会社・地元の人。
その物々しさに驚きました。

私の父親が今から数十年前に石灰会社に売った山林の境界がわからず、
元の持ち主の我が家にその境界を特定してほしいとのこと。
保安林の指定が必要な場所で、特定できないと着工できないそうです。
その山には浮石が数か所あり、防壁を作って、ふもとの民家への被害を避けるとのこと。

何十年も故郷を離れ、その山にも子供時代に登ったきりで記憶さえ曖昧な山。
当時の子供に境界などわかるわけがありません。
よほど困って私に連絡をしてきた様子。

山の広さと所有をあらわす切絵図、実測の地図、航空写真。
考えられるデータを準備してあります。
後は、「ここが境界です。」と言い切れれば済む話らしいのですが・・・。



山の尾根近くに車で登り、その近隣の人の案内で現地まで。
売らずに残していたわずかな土地があります。
大きな杉の木と朽ち落ちた社(やしろ)風の残骸。
神を祭った土地ゆえに売らなかったのでしょう。
おかげでここは境界が特定できました。

後は山のふもとの境界を決めるだけ。
母親を現地に同行し、昔の記憶を呼び起こします。
88歳ですが、ボケもせず記憶は鮮明らしく、
「ここが境界、昔このあたりに田んぼがあり、ここから山に登っていた」と断言。

今は、資産価値の少ない山林ですが、いざとなると欲が出ます。
田舎の山林でよくある境界問題の一端を垣間見た半日です。

画像  山林調査中の行政の担当者(崖っぷちに立ち、境界を見通します)
     調査対象の山(下の家に被害が出ないように工事を予定)
コメント
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