正月の餅をつきました。もちろん餅つき機ですが。
幼いころ以来です。昔は、杵と臼でした。
岡山県新見市の実家は丸餅。それに豆餅も。
おやつ代わりの豆餅を増やしました。
旧式のストーブの上で焼くとおいしいのです。
餅米の量は一斗五升。餅の数にしておよそ300。
母親は量にこだわります。
昔と異なり、正月に食べる量は減りました。送り先も。
にもかかわらず、おすそわけも含めすごい餅の数。
母親が大半をこなします。
私のUターン前は独りでついていました。
86歳のシニアと思えない手際の良さです。
コツがありました。
餅米を蒸す二つの「せいろ」の大きさに大小を使い、時間差をつけます。
同じ大きさだと忙しいのです。古老の知恵です。
およそ一升から二升のもち米を蒸します。
そして小さな羽根が回転する餅つき機に入れます。20年間愛用です。
回転中に、つきあがった餅を取り出すのです。
ここからが、ベテランでないとできない技。
熱い餅を素手で切るのです。初心者は絶対に無理。
熱くてやけどします。
母親は、「熱い」と言いながら、次々にちぎります。それを丸めます。
私は「もんだ」餅を運びます。
昔ながらの「むしろ」に並べます。凹凸が餅の乾燥に良いためかもしれません。
昔は、部屋いっぱいになるほど。
豆餅は、大きなかまぼこ状に形を整え、翌日 厚さを均等に切ります。
適度の硬さが必要ですが、硬くなり過ぎると力が必要。
持ち手が二つの専用の包丁で、上か垂直に刃を下すのです。
およそ4時間の餅つきでした。
昔は近隣との共同作業でした。
それが、各戸でやるようになり、連帯感が薄れてきました。
餅つきも終わり、正月の準備ができてきました。
母親と会話しながらの餅つき、あと何年可能でしょうか。
画像 大量の餅(お供え餅、豆餅、丸餅、中央はぜんざい用の小餅)
せいろの餅米(豆餅用)
蒸しあがった餅米(熱い米を運ぶのが大変)
回転する餅(餅つき機の中)
餅切り(86歳の母の得意技、素人は無理、とにかく熱い)
専用包丁の豆餅切り