二重生活~ふたえぐらし

日々のこと、読んだ本や漫画、ライブの感想等

ビーツオブハーツ[本][生活]

2014-04-02 23:08:40 | 本・漫画

昨日の夜桜。
もうどんどん散っちゃう。


●最近読んだ本

・ウィリアム・バトラー・イェーツ著 芥川龍之介訳『春の心臓』と、原文の「THE HEART OF THE SPRING」を読み比べ。
イェーツって名前はちょくちょく聞くけど、もしかして初めて読んだかな?
日本語と英語でずいぶん印象が違う。
何なら英語版の方が平易な気もした。
美しい短文だけど、バラにユリに蛍は、日本人的にはあんまり春のイメージじゃないな。
アイルランドの春とは違うのだろうね。

・Helen McCloy『Two-Thirds of a Ghost』
数年前にこの人の『家蠅とカナリア』という作品を読んで、面白いなー!と思ってから、ずっと他の作品も読もう読もうと思っていたんだ。
いまいち手に入りにくくて時間がたってしまったけど、期待以上に面白かった。
ミステリのトリックよりも、複雑な関係性を読ませていくのが上手な作家で、この作品の舞台は出版業界。
中心にあっさり味の探偵役(ベイジル・ウィリング)を置いて、もつれた人間関係を解きほぐしていく……。
ちょっとアメリカ版横溝正史みたいな感じあるかな。
パーティーで男が酒を飲まないなんてバカにされる、絶対にソフトドリンクなんて飲めない、とアル中患者が悩むシーンがあって驚いた。
アメリカってやっぱりマッチョな国なんだねー。

・Robert Goldsborough『The Missing Chapterr: A Nero Wolfe Mystery』
偶然、これも出版業界が舞台で『Two-Thirds of a Ghost』と読み比べて面白かった。
ヘレン・マクロイはネロ・ウルフ賞も受賞していることだし。
Two-Thirds~がリアル路線だったので、いかにもフィクションぽいキャラクターのウルフとアーチーがいるこちらは、作中作みたいな気がする。
アーチーがミルク飲むのって、逆説的なマッチョさの表現だったのかしら。
"男らしさ"を誇示する必要なんてこれっぽっちもないほど男らしい行動派私立探偵だからこそ、平気で「僕はミルクを」と言えちゃいますよってことなのかしら。

ところでこの作中では、
"すでに亡くなったミステリ作家の人気キャラを引き継いで続編を書いている作家がミステリマニアから細部をつっつかれて嫌な思いをする"
というシーンがあるんだけど、それって、ゴールズボロ自身の……?


●生活

久しぶりに仕事からまっすぐ帰ってきた。
洗濯したり、本の感想を書いたり、掃除したり、スマホの中身を整頓したり。
ちゃんと帰ればちゃんといろんなことができて、いいんだけどねえ。

夜、用事があってコンビニまで行った帰り道。
ニット帽をかぶりマスクをした男性が手にキラキラ光る棒状の物をもって早足で歩いてきて、とても怖かった。
近づいたら、雨に濡れた折り畳み傘がキラキラしてただけだったけど、あんまり夜道うろつくの良くないなと思った。