死んだ者勝ち？

NHKの朝の番組「あさイチ」で、“家族や友人　自殺させないために”が放映されているの、散髪店で聴いていました。ふと現代の風潮“死んだ者勝ち”という思いがよぎりました。

若い子の自殺でも、今話題の体罰による自殺でも、死んでしまうと「かわいそいに、大変だったのだろう」と、死によってその人が肯定される風潮があるようです。日本の伝統文化の中に”死者に鞭打つ”ことを忌み嫌うことがありますが、その感覚と少し異うようにも思われます。

“死んだ者勝ち”という、死ぬことの中に甘えの構造ある。安易に死に逃げるということです。

一方では死を否定する文化があり、片や安易に死に逃げるという文化がある。これは“思い通りになる”ことを持って幸せとする価値観の両極端なのではないでしょうか。自我を否定する文化の希薄性にゆゑの現代の病理かも知れません。