仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

「爪や体毛は死後も伸びる」のウソ

2018年10月11日 | 日記
『科学の迷信―世界をまどわせた思い込みの真相』(日経BPムック)のつづきです。

爪や体毛は死後も伸びる

死後、体はすぐに活動をやめ、酸素の供給が止まり、臓器が次々に死んでいく。
しかし葬儀屋や移植医たちは、死者の体毛も爪もしばらくは伸び続けるなどと言う。ぞっとする話だが怖がる必要はない。そんなことはホラー映画のなかだけの話だ。

細胞の死んでいく速度がまちまちなのは本当だ。心臓が打たなくなれば、酸素とグルコースが脳に回らなくなり、神経細胞は3分から7分くらいで死んでしまう。そのため、時間か勝負の移植医は、体が刻一刻と機能を停止してゆくなか、大急ぎで肝臓や腎臓など重要な臓器を取り出そうとする。一方、皮膚細胞はもっとゆっくり死んでいく。生きている間の爪は、1日に0.1ミリずつ伸びる。根元にある胚芽層という組織の層が細胞を作り出し、全体を上へ上へと押し上げるようにして伸びていく。グルコースはそのときに必要な成分だ。同様に体毛が伸びていくときもグルコースを燃料にしており、それが毛包に新しい細胞を作らせている。しかしグルコースには酸素が必要で、それは心臓が鼓動を打つことで届けられる。つまり心臓が止まると、グルコースの供給も止まり、爪や体毛の成長も止まる。
 ただし、検視官が「爪や体毛が伸びた」と嘘の報告をしているわけではない。死後、皮膚は水分を失い、縮む。そのせいで爪が長くなったように見えるのだ。同じようこ、顔の皮膚も乾燥し、骨に張りついたようになるため、顎の無精ひげが目立って見えるようになる。だから、いずれにせよ、死後の爪やぴげの処置は必要ということだろう。(以上)

私も間違って認識していました。
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