仏教を楽しむ

仏教ライフを考える西原祐治のブログです

自己肯定感を持てない若者たち

2016年04月22日 | 現代の病理
市民ホールで門信徒が中心になって開催している9月に開催される公開講演会に姜尚中さんをお招きすることになっています。その講演会の講題について相談されたので、
『親鸞 いまを生きる』 (朝日新書)姜尚中 (著), 田口ランディ (著), 本多弘之 (著)
を買って読みました。

そして昨夜、その会合。といってもの飲み会です。『親鸞 いまを生きる』のなかで姜尚中氏がタイトルにしている“「悩み力」と親鸞”で打診することとなりました。

『親鸞 いまを生きる』 の内容自体は、あまり興味を持てるものではなかったですが、田口ランディさんが、「自己肯定感を持てない若者たち」として、次のことを書いていました。この指摘は面白い。(以下転載)


 いまの若い人たちは、「俺が、俺が」と、エゴイスティックに見えたり、ポジティブに見えたりしますが、実はとても自己否定的です。
「私は私でいい」「ありのままの自分でいい」「これでいいんだ」という感覚は、人間が生きていく上での土台ともいうべきものです。人間は、その土台の上に家を建てて暮らしているのですが、いま、人々のこころの土台がとてももろくなっているようなのです。
 それは、近ごろの歌の歌詞として表れています。
 私は、1959年生まれですが、私の時代が聴いてきた歌には、たいへん自己否定的な歌詞が多かったです。「私バカよね」とか、「こんな女に詣かした」とか、そういう歌を平気で歌っていました。だめな自分を高らかに歌いあげる。実はこれは、自己を肯定しているからこそできることなんです。
最近の歌の歌詞にはこのような否定は見られません。「世界でたった一つの…」とか、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と繰り返し「必ずうまくいく」………もう徹底的に自己肯定を歌わないと安心できないんですね。自分をさげすむ否定的な歌詞は受け入れられない時代になりました。(以上)

ウエブサイトで上記の歌詞を見ていたら『アナと雪の女王 MovieNEX』レット・イット・ゴー ~ありのままで~/エルサ(松たか子)が、まさにそれでした。確かに自己肯定感を後押しるる内容です。

歌手:松たか子
歌詞:
降り始めた雪は 足跡消して
真っ白な世界に一人の私
風が心にささやくの
このままじゃだめなんだと

戸惑い傷つき
誰にも打ち明けずに
悩んでたそれももう
やめよう

ありのままの 姿見せるのよ
ありのままの 自分になるの
何も恐くない
風よ吹け
少しも寒くないわ

悩んでたことが嘘みたいね
だってもう自由よ
何でも出来る

どこまでやれるか
自分を試したいの
そうよ変わるのよ 私

ありのままで 空へ風に乗って
ありのままで 飛び出してみるよ
二度と涙は 流さないわ

冷たく大地を包み込み
高く舞い上がる思い出描いて
花咲く氷の結晶のように
輝いていたい
もう決めたの

これでいいの
自分を好きになって
これでいいの
自分を信じて

光浴びながら
歩き出そう
少しも寒くないわ
(以上)

確かに、自己肯定的な歌が多いようです。
コメント
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