アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

小麦の脱穀

2012-08-06 18:42:44 | こめこなクラブ
  先日、大野瀬町大桑の筒井重之さん宅で小麦の脱穀をしました。

  小麦は、筒井さんのハウスの中でほぼひと月天井近くに積んであったので、完全に乾いています。

  おろしてみると、けっこうな量です。この日集まれたのは3人だけ。一日で終わるかどうかこころもとなかったのですが、とにかくはじめました。

  筒井さんが持ってきてくれたのは足踏み式の千歯こぎ。割り竹を2本取り付けます。

  その竹の上にござをかぶせ、針金でとめて覆いにします。そして脱穀。

  足でそうとう強く踏み続けないと回転が遅くなり、うまく脱穀できません。菅笠、手甲、もんぺのよく似合うYさん、がんばっています。私は結局、足を踏み込み続けられなくて、リタイア。この仕事は、若い二人に任せました。

  Tさんが作業しているのは、麦の頭ごと機械の中に入ってしまったものを、手でばらばらにする仕事。けっこう大変です。
  標高700mほどの山里とはいえ、日中は日差しがきつくてかなりの高温になります。炎天下での仕事が続き、だんだんくたびれてきました。すぐそばの湧き水で手と顔を洗い、のどを潤します。

  車道脇の溝に流れ込んでくる水なのですが、まっさらの山の水だとか。冷たくておいしい。

  筒井さんが「このまんま食べてみろ。うまいぞ」といって持ってきてくれたずんぐりむっくりの採りたてのキュウリ。地の野菜だそうで、皮が柔らかいのに驚きました。Yさん持参の塩をつけて食べたら、おいしかった。ただし、上のほうか下のほう、どちらかは苦くて、私は食べられませんでしたが。

  さて、脱穀機の下には、実と一緒に茎や殻やごみがたくさんたまります。大きな茎やごみを取り除き、袋に入れます。

  ほとんど殻とごみばかりなのではないかと思うほど軽い。でも、実らしい粒を拾って食べてみると、ちゃんと穀物の味がします。甘い。昨年収穫した麦とは大違い(コチラ→)です。

  結局この日では片付かず、若干の麦束とごみ除去の仕事を残し、作業はひとまず終了することにしました。足踏み式の脱穀機ではかなり大変なので、筒井さんの倉庫に眠っている動力式の脱穀機を筒井さんが修理してから、それを使うことになりました。
 
  残った麦わらをもらっていこうとござに包んでいたら、筒井さんが稲わらをもってきてくれて、こんなふうに稲わら束同士を結んで長い紐にし、ぎゅっとくるんでくれました。この結び方を、筒井さんたちは「すがい」と呼んでいるそうです。

  で、閉じるときはこれ。麦や稲の束を縛るときの縛り方です。「相当力をかけても稲わらは切れない。麦わらではだめだ。昔芝刈りにいったときに芝を縛るときにこの結び方や縛り方をしたものだ。稲わらは百姓にはなくてはならないもんだった」

  いかにも簡単そうに見えるのですが、マスターできたとはいいがたいこの結び方、覚えておくと便利そう。稲わらもすごいけれど、次々に利用法を考えた昔の人たちの知恵もすごい。

     

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