アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

こめこなクラブの麦、粉にしました。

2012-11-23 21:45:30 | こめこなクラブ
 夏の終りに、足踏み脱穀機を使って穂から外した私たちの小麦(コチラ→)。筒井重之さんが小石を機械で取り除いてくれて、やっと選別作業ができるまでになったので、先日久しぶりにメンバーが集まりました。

   選別作業は、唐箕でおこないます。この唐箕は設楽町の古民家で不要になったのをもらい、こめこなクラブのメンバーの一人に譲ったもの。もらってから、私も友人もまともには一度も使っていなくて、ちゃんと作動するかどうかおぼつかないまま作業の日を迎えました。

    この日集まったメンバーの中で、唐箕経験者は二人。私はほとんどいじったことがなかったので、この道具が実は下の口がなくなっていて、選別された穀物がスムースに出て行くようになっていないことに気づきませんでした。彼女たちの発案で、急遽ダンボール箱を下に入れて作業を開始。

     昨年春まきして作った小麦は、できが悪くてぺちゃんこの軽い実が多かったのですが、今年はぷくっとしていて重い。けっこう飛ばずに下に順調に落ちていきました。遠いところに飛ばされた実を、はじめはあわてて拾い集めていましたが、よくみると、そういう粒は軽すぎてごみ同然とわかり、唐箕近くに落ちた粒だけかき集めました。

    20キロの米袋にほぼいっぱいあった麦粒は、約1時間で選別できました。

    そのあと、私宅の家庭用製粉機で製粉。電動ですが、石臼だからか、ゆっくりしか挽けません。粉を挽く一方で、昨夜仕込んだピザ生地を伸ばし、庭の隅にある小さな石窯を温めます。

    久々に焚いた石窯は、時間を掛けたせいか庫内が十分熱くなっていて、数分でピザが焼けました。ピザ生地はいつも私が使っている国産の強力粉と薄力粉、それに全粒粉をあわせたものです。

    焼きたてはおいしい! すでに、持参のおにぎりやお好み焼きを食べておなかは十分足りているはずの子供たちなのですが、ピザにもついつい手が伸びます。

    挽いたばかりの新小麦は塩と水をまぜてまるめ、野菜スープに入れました。玄麦をそのまま挽いたものなので、見た目はミートボールそっくりです。味も、お肉っぽい。

    新小麦団子の残りを平たくして焼いてみました。

    灰だらけの平焼きパン。香ばしいにおいが漂います。

    このパン、1枚目は固めのせんべい、2枚目は少し柔らかめのパンケーキ風、3枚目は中が空洞になり、ピタみたいになりました。どれも、それぞれ違うおいしさ! 

    Tちゃんは、ほうばるなり、「甘過ぎる!」とさけびました。確かに、甘みを感じます。新米を食べる機会はあっても、新小麦や挽きたて小麦を食べるのははじめて。小麦も新しいと甘いのだと、知りました。

   ピザ生地の残りは、丸めて二次発酵をさせましたが、薄力粉が半分近く入っているせいか、ふくらみがイマイチ。だめもとで、熾き火になった窯に入れて、蓋を閉めました。

   15分後、蓋を開けてみたら、こんなにぷくぷくにふくらんだパンができていました。しっとりした食感がたもたれているのに、水っぽくなくてとてもおいしい。いままで食べてパンのうち、そうとう上位にランク付けできるパンになっていました! 生地はいつもと変わらないので、石窯の威力としか言いようがありません。

   今度は、挽きたての新小麦の全粒粉だけで仕込んだピザ生地を石窯で焼いてみたい! 煙突もないとても素朴な窯ですが、今回も十分役に立ってくれました。

   今年の秋は、いろいろ忙しかったせいで、麦を蒔くことをすっかり忘れてしまいました。かわりに来春、麦の畑に藍やタカキビなど、あまり手のかからないものを植えようか、と検討しているところです。

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