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アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

映画「メアリーの総て」と「フランケンシュタイン」

2022-11-29 14:05:14 | 映画とドラマと本と絵画

  わりに最近の映画「メアリーの総て」メアリーの総て - Wikipediaを見たので、そのあと、昔見たような気もするけれどまったく覚えていない映画「フランケンシュタイン」を借りました。

  まず「メアリーの総て」から。この映画は、「フランケンシュタイン」の原作者メアリー・シェリーの伝記。初めて知ったけれど、彼女の父親はアナキストの先駆者と言われるウイリアム・ゴドウィン。彼女を生んですぐ死んだ母親はフェミニズムの先駆者と言われるというメアリー・うるストンクラフト。ゴドウィンは有名だったにもかかわらず、売れない古本屋の店主として、貧しい生活を余儀なくされていました。

  厳格で無神論の父親の目を盗むようにして、メアリは幼いころから妖精やお化けの話を創作しては、義弟妹を面白がらせていました。その彼女が16歳ころであったのが詩人のシェリー。二人は恋に落ちますが、シェリーには実は駆け落ちしてまで一緒になった正妻がいました。

  義妹は詩人バイロンにもてあそばれて妊娠。彼女は、借金取りに追われた夫とともに雨の中夜逃げしたため、幼い子供を病の末死に至らしめました。そして、正妻は川に身を投げて自殺。当時の常識とは逸脱していた亡き母の行動にいまだに眉を顰める輩たち。

  義妹や夫とともに滞在していたバイロン卿の別荘で、ある晩、その場にいた男女にバイロンが怪談の創作を提案します。そのことがきっかけになって、帰宅後、メアリーが一気に取りつかれたように書き上げたのが、「フランケンシュタイン」。科学によって死者をよみがえらせるという無謀な行為を成し遂げたフランケンシュタイン博士と彼の作った「魔物」の物語です。メアリーのうちに眠っていた創作意欲は、彼女の知力と経験と怒りによって「二人」の物語を作り出しました。18歳の時の処女作です。

  優しげだけれど気弱にみえるシェリーに対して、はちゃめちゃなバイロンはおもしろかった。与謝野鉄幹の詩、「ああ、我ダンテの鬼才なく、バイロン、ハイネの熱なくも」のあのバイロン。なるほど、「熱」の人なんだなと納得。

  「フランケンシュタイン」フランケンシュタイン (1994年の映画) - Wikipediaのほうは、1990年代のアメリカ映画で、ロバートデニーロが「魔物」。博士は自分が作ったものなのに、できた途端おそろしくなり、魔物をほったらかしにしました。一人にされた魔物は、醜いがゆえに迫害を受けながら世界のことを学んでいきます。そして博士に対する復讐を誓って放浪します。最後は悲しい。

  原作は昔読んでとてもおもしろかったのですが、細かいところまでは覚えていません。ただ、この映画のように女人造人間は登場していなかった。他にもたくさん創作があるように思いました。それでも十分楽しめる映画でした。

  映画の撮り方も素晴らしい。切り替えがうまいし、博士の家のしつらえはファンタジック。娯楽作品としてよくできていました。

 

 


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