アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

「猟奇的な彼女」

2013-01-11 12:25:05 | 映画とドラマと本と絵画
   昨夜、BSで韓国映画の「猟奇的な彼女」を見ました。しばらく前の映画で、有名なので見始めたのですが、途中、何度も「いったいどういう映画なの?」とあきれました。それでもとりあえずとおもって、見続けました。

   ヒロインは酔っ払って電車の中で反吐をはくし、赤の他人の彼女を成り行きで仕方なくホテルに連れて行く主人公の男はかなりかっこ悪くて、おまけに反吐で汚れた体を洗うためにシャワーを浴びる後姿を観客に見せるし、で、かなり汚い。

   7歳まで女として育てられた主人公はよく言えば優しく、悪く言えば優柔不断。対する女は、気が強くてひどいわがまま。恋人と別れたばかりなので、よけいいらだっています。主人公が自分の言うことを聞かないとぼかすか殴るし、飲み屋で援助交際らしいことを相談しあっている男女グループに食って掛かったり、公園で吸殻を捨てる男性にいちゃもんをつけたりと、かなり暴力的で変人です。「猟奇的」とは、大阪弁でいう「けったいな」に近いニュアンスだとか。

    この二人の、恋人のような友達のような、王女様と召使のような奇妙な関係が続き、結局2年後の再会を約束するところで別れます。かなり後半なのですが、この時点でも、まだ、先の展開がつかめません。ラブコメのはずなのに、もしかしたら悲劇なの?と思わせるシーンもあります。

   ところが! ラスト5分前、話は急展開します。ネタはばらしませんが、この展開で、私は突然涙が出てきてしまいました。感動的な終わり方です! いい脚本!

   最後まで見てよかった。荒唐無稽で、なにがおもしろいのか分からないシーンもたくさんあったのですが、それでも見られたのは、退屈な画面が少なかったからだとおもいます。女優をちゃんときれいに撮っているし、写真として美しいシーンもありました。それに、なんだかへんてこな感じがずっとあって、妙に気になり、チャンネルをかえるに至らなかったのです。

   ネットでいまさっき調べたら、この映画の原作はネット小説だそうで、爆発的な人気を呼び、映画化されたそうです。でも、ラストは映画独自の展開だということで、終わり方はまったく違うそうです。
コメント
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