アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

ムラサキミズナとカリヤスの染め

2011-12-26 11:08:52 | 草木染め
  12月半ば、知人友人が集まって、また染めの会を開きました。場所はいつものどんぐり工房。

  今年6月にはじめて草木染め講習に参加してから、すっかり染め好きになったKさん。自宅の台所で、いろんなものを染めています。ときどき携帯メイルで染め具合を知らせてくれるのですが、私が染めたことのない素材も多く、とても勉強になります。

  そのKさんがこの日、持ってきて見せてくれたのがこちら。いずれも絹のスカーフです。  

  左から、ムラサキシキブの実。酢で揉んで出した色です。真ん中はムラサキミズナ。野菜です。炭酸を入れてアルカリ水にしてよく煮た汁で染めたそうです。右が、お茶の実。前回、いっしょにアベマキのかさ?で染めたので(コチラ→)、お茶の実でも染まるだろうと思って試したとのこと。えらい! どれも、薄いけれど、やさしい色です。頬ずりしたくなる。

  真ん中のムラサキミズナは、この日参加したMさんが畑で育てたもの。Kさんに頼まれて持ってきてくれました。はじめての染め材料です。

  アルカリ水にしないで、普通に煮て染めてみました。液は紫色だったのに、綿素材はこんなあざやかな青に! 感動です。

  まるで生アイ染めのような色です。うれしくてちょっと興奮しました。アイのほか、クサギの実で青を出したことはありますが、ただの野菜で、こんないい色が出るなんて驚きました。来年はMさんに頼んで、種を(できれば苗を)わけてもらって育てたいと思います。

  カリヤスとクリの皮でも染めました。

  ピラカンサでもまた染めてみました。手前の綿シャツは、ピラカンサ一番液に浸してから鉄媒染したもの。渋い紫色になりました。

  染めの会の翌々日だったか、参加したTさんが、「染めたものを、しばらくせんべいの空き箱(缶)に、寝かせようとしていて、とてもきれいだったので、お礼も兼ねてメールしました」との言葉を添えて、メイルで写真を送ってくれました。さらし布やガーゼ類がとても柔らかい色に染め上がっています。

  きのうの大雪で30センチは積もり、外は真っ白の景色ですが、このブログを書いていたら、急に染めがしたくなりました。 
コメント (4)
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アベマキとピラカンサの染め

2011-12-26 10:18:25 | 草木染め
  11月の中ごろに、知人6名が集まって開いた染めの会の報告をします。

  この日は、Mさんが自宅庭で拾い集めてくれたアベマキのかさ?と、Tさんが入手してくれたピラカンサの染めをしました。

  アベマキのかさ?です。こんなに手に入るなんてうらやましい。このあたりでは見かけない染め材料です。左はアルミ媒染、右は鉄媒染したものです。

  ピラカンサの枝葉は、ソーダ灰をくわえてアルカリ水にしてから煮出します。そうすることで、赤みが引き出されるのです。煮出したあと、酸化させることで、より赤さがまします。Mさんは、この酸化のさせ方が上手。高いところからゆっくり時間をかけて液を落としています。こうすれば空気に触れる時間が長いので、いっそう酸化が進みます。
  
  茶色かった泡がだんだんピンクにかわります。おいしそうです。

  秋から冬にかけて採取した、スギやブルーベリー、ウメ、サクラなどの枝葉で赤っぽい色が引き出せるのですが、なかでもピラカンサはとりわけ美しい色になります。

  左下はアベマキ染め。あとはピラカンサ染めなのですが、右下のオーガニックコットンのソックスは濃く染まりましたが、上の段の絹ソックスは薄くしか染まりませんでした。動物性繊維は、アルカリ水に反応しにくいこともあるようです。

  Yさん会心の作。この日、梨農家の彼女は、梨の剪定枝を持ってきてくれたのですが、いくら煮ても色が出ず、梨染めは中断しました。私は試みたことはないのですが、リンゴと同じ科なので、染め材料にはなるはずです。でも、まだ時期が早かったらしい。もっと寒くなって、休眠期に入れば、黄色い色が出るはずだと思います。
  
  ほんとうは、来夏の収穫期に自園の梨の木の枝で染めたTシャツを着て、訪れたお客さんに自慢したいと彼女は思っていたそうなのですが、残念でした。でも、代わりに染めたピラカンサ染めのこのTシャツ、すてき!





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銀杏の食べ方

2011-12-26 09:33:01 | 手作りのたべもの
  秋の終わりになると、毎年銀杏をくれる友人がいます。庭に大きなイチョウの木が一本あって、たくさんの実をつけるのだそうです。その友人が先日、銀杏の塩茹でを食べさせてくれました。

  少し傷つけただけの銀杏を殻ごとゆでたものです。表面に塩がふいて真っ白になっていますが、中は思ったほど辛くない。とても深い味があって、おいしい。マクロビオティック料理教室で、講師のチエさんが教えてくれた食べ方なのですが、わたしはまだ試していませんでした。

  さっそく作ってみました。

  銀杏割でカチッと割ります。鍋に水を入れて沸騰させ、たっぷりの塩を入れます。塩の分量はチエさんから聞いていないので、友人が入れたくらいの量(両手に乗るくらいの銀杏に対して、小さじ山盛り2杯)を入れました。そして銀杏を投入。水の量は、銀杏がひたひたに沈む程度です。

  そして強火でゆでます。水が減ってきたら、水がなくなるまで箸でかき混ぜます。鍋の側面が塩で真っ白になってきて、そのうち、銀杏の殻の表面も白くなってきたら出来上がり。

  かなり塩辛いけれど、いける。銀杏の渋みというか苦みがなくなっています。塩という極陽の素材で消されたのでしょう。あの渋み・苦みはなかなかおつなものなのですが、ないと、銀杏のうまみがより生きるような気もします。

  普通にゆでたときとは、実の色も違っているように思います。

  銀杏は、ご飯にしても、茶碗蒸しや煮物に入れても、ただ焼いてもおいしいものですが、今までのどの料理とも違ううまさが、この塩茹でにはあります。問題はただひとつ。ついつい食べ過ぎて、あとでのどが渇くこと。ご注意ください。 
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