半年ほど前のことになりますが、生まれて初めてニワトリの解体をしました。
自分で食べるものはなるべく自分で作りたい、と前から思っています。味噌やケチャップなどの加工品だけでなく、できれば野菜も作りたい、そうおもって始めた田舎暮らしです。
さて、その田舎暮らしをするなら、いつかやってみたいと思っていたことのひとつが、このニワトリの解体です。
ヨーロッパの田舎の家では、家畜を殺して一年分のソーセージやハムを作るところが今でもあるようです。私たちが魚をなんなく調理するように、彼らは家族で、大きな獣をとさつし、解体し加工します。
すごいな、と思いますが、考えてみれば、自分の口に入るものを自分の手で殺し解体し、調理するのは生活の一部として当たり前の行為といえます。だったら、せめてニワトリくらいは自分の手で解体してみたいと思ったのです。
昔は、たいていの田舎の家ではニワトリを飼っていました。ご馳走といえば、そのニワトリをつぶして煮たとり鍋だったと言います。豚や牛は、日本では資格がないとと殺も解体もできないけれど、ニワトリの解体はふだんの仕事のひとつとして行われていたはず。
その機会が訪れたのは、昨年9月の終わり。近所にある菜園レストラン「山里ちゃふぇ」で、飼っているニワトリの解体体験をさせてもらえることになったのです。もちろんつぶすところから。
つぶすニワトリは、放し飼いになっているうこっけいとチャボだったかコーチンだったかの茶色のとり。だいぶ年をとっていたり、仲間にいじめられて歩きにくくなっていたりする鳥が対象です。
捕まえるのは簡単でした。網でぱっ。といっても私は見ているだけ。店主のKさんがそっと近づいてたもを振り下ろすと、ニワトリはわけがわからなくなっておとしくなります。で、そしたらすかさず吊るします。意外とおとなしいのにおどろきました。逆さにされるともう身動き取れなくなるのが普通みたい。。
いよいよ息の根を止める瞬間が来ました。出刃包丁を持って首筋にグサッ。一気にやらないとかわいそうだというので、思い切ってひとつき。暴れる鳥もいたけれど、ほとんどはおとなしく死に臨み、そのままぐったり。あっけないくらい簡単に終わりました。
次に毛むしり。これもかなり簡単に済みました。熱い湯に首のないニワトリをつけるだけ。面白いくらいすぐに毛が抜けます。すっかりきれいにしてからバーナーで表面を焼き、毛穴を完全に死滅させます。
向こうがチャボまたはコーチン、こちら側の黒いのがうこっけい。黒と言うより紫色の皮膚です。
こうしておいてから解体作業です。これがたいへん難しかった! とくに内臓と肉の腑分け。薄い皮一枚を破らないように切るのが至難の業でした。
それでもどうにか切り分け、調理。で、ご馳走はうこっけいのさしみと囲炉裏での焼肉でした。どちらも味わいがあっておいしい! とくにさしみは、文句なく優。焼肉は年寄りの肉のせいか、少々固かったけれど。
この体験前に、こんな話を聞きました。「ある人がニワトリをつぶすのに立ち会ったとき、首を切られたニワトリが血を流しながら走り回っていた。それを見てから鶏肉が食べられなくなった」
私も、今度の体験で鶏肉嫌いになるかもしれないと思いました。それでも、まあ、かまわないからやってみようと覚悟したのです。
ところが、鶏肉嫌いになるどころか、つぶしたての鶏肉の刺身のうまさを知りました! まあ、嫌いなものが増えるよりはよい結果になった、と思っています。
自分で食べるものはなるべく自分で作りたい、と前から思っています。味噌やケチャップなどの加工品だけでなく、できれば野菜も作りたい、そうおもって始めた田舎暮らしです。
さて、その田舎暮らしをするなら、いつかやってみたいと思っていたことのひとつが、このニワトリの解体です。
ヨーロッパの田舎の家では、家畜を殺して一年分のソーセージやハムを作るところが今でもあるようです。私たちが魚をなんなく調理するように、彼らは家族で、大きな獣をとさつし、解体し加工します。
すごいな、と思いますが、考えてみれば、自分の口に入るものを自分の手で殺し解体し、調理するのは生活の一部として当たり前の行為といえます。だったら、せめてニワトリくらいは自分の手で解体してみたいと思ったのです。
昔は、たいていの田舎の家ではニワトリを飼っていました。ご馳走といえば、そのニワトリをつぶして煮たとり鍋だったと言います。豚や牛は、日本では資格がないとと殺も解体もできないけれど、ニワトリの解体はふだんの仕事のひとつとして行われていたはず。
その機会が訪れたのは、昨年9月の終わり。近所にある菜園レストラン「山里ちゃふぇ」で、飼っているニワトリの解体体験をさせてもらえることになったのです。もちろんつぶすところから。
つぶすニワトリは、放し飼いになっているうこっけいとチャボだったかコーチンだったかの茶色のとり。だいぶ年をとっていたり、仲間にいじめられて歩きにくくなっていたりする鳥が対象です。
捕まえるのは簡単でした。網でぱっ。といっても私は見ているだけ。店主のKさんがそっと近づいてたもを振り下ろすと、ニワトリはわけがわからなくなっておとしくなります。で、そしたらすかさず吊るします。意外とおとなしいのにおどろきました。逆さにされるともう身動き取れなくなるのが普通みたい。。
いよいよ息の根を止める瞬間が来ました。出刃包丁を持って首筋にグサッ。一気にやらないとかわいそうだというので、思い切ってひとつき。暴れる鳥もいたけれど、ほとんどはおとなしく死に臨み、そのままぐったり。あっけないくらい簡単に終わりました。
次に毛むしり。これもかなり簡単に済みました。熱い湯に首のないニワトリをつけるだけ。面白いくらいすぐに毛が抜けます。すっかりきれいにしてからバーナーで表面を焼き、毛穴を完全に死滅させます。
向こうがチャボまたはコーチン、こちら側の黒いのがうこっけい。黒と言うより紫色の皮膚です。
こうしておいてから解体作業です。これがたいへん難しかった! とくに内臓と肉の腑分け。薄い皮一枚を破らないように切るのが至難の業でした。
それでもどうにか切り分け、調理。で、ご馳走はうこっけいのさしみと囲炉裏での焼肉でした。どちらも味わいがあっておいしい! とくにさしみは、文句なく優。焼肉は年寄りの肉のせいか、少々固かったけれど。
この体験前に、こんな話を聞きました。「ある人がニワトリをつぶすのに立ち会ったとき、首を切られたニワトリが血を流しながら走り回っていた。それを見てから鶏肉が食べられなくなった」
私も、今度の体験で鶏肉嫌いになるかもしれないと思いました。それでも、まあ、かまわないからやってみようと覚悟したのです。
ところが、鶏肉嫌いになるどころか、つぶしたての鶏肉の刺身のうまさを知りました! まあ、嫌いなものが増えるよりはよい結果になった、と思っています。