骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

原町天祖神社を骨で聴く

2016-06-02 17:18:05 | 骨で聴く巡礼旅
新宿区の市谷柳町交差点の近くに原町天祖神社が鎮座しています。
住宅街に鎮座していて、まず目を引くのが寺院のような門です。その門の先に鳥居があるので、印象としてはお寺に入ったのに実は神社だった、という感じです。少し不思議な気分です。




小さな境内ながら真っすぐ伸びた参道の左側に手水舎があり、石桶の横には手押しポンプという何とも懐かしいような風情があります。

境内社には桃祖神社があります。




桃祖神社のすぐ横に由緒書きがあります。

引用させてもらいます。

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桃の神を祀る神社です。古来、中国では桃は邪気を打ち払う霊力のある果物とされていました。『古事記』では、伊邪那岐命が黄泉の国からの帰途、邪鬼に追われ苦境に立たされたときに、桃の実を投げつけて、黄泉の国から脱出しました。そこで、伊邪那岐命は、桃に、感謝し意富加牟豆美命(オオカムズミノミコト)という神名を与えました。以来、桃は神としてお祀りされるようになりました。
さて、何故ゆえに天祖神社の境内に、桃の神が祀られているのか。それは、社伝によると、天祖神社は、天照皇大御神という女神を祀るということから、多くの多くの女性らが参拝しました。その女性達の中には、慶事ではあるが、生命の危機もあった出産の無事を祈願する人もいました。そして神社側も、毎年盛大な安産祈願の祭を斎行し、その際に、『桃の御守』を参拝者に授与し、その御神徳を広めたということです。このお守りを受けて、無事に出産をしたある女性が、桃の神に感謝し、一体の御神像を奉納しました。この御神像をお祀りするためにお社を建立しました。これが、現在の桃祖神社となりました。
以来、安産成就はもとより、子孫繁栄、あらゆる厄難消除などに、御利益ある神様として、信仰されています。
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参道正面に社殿があり、こちらの由来はというと、



江戸時代初期の慶長年間に、諸国で神踊りが流行し、この地域の牛込の里でもかなり盛んだったようです。
そんな時代に、長兵衛という信仰心の篤い里人がいて、ある時、神が夢の中に現われたといいます。

「我ここに住みて諸人の苦難を救わん」と言われ、しかもそれは5晩も続いたようです。

そこで長兵衛は神を祀り、その話を聞いた大橋龍慶という長者が、天照皇大神宮を勧請して祠を建てたといいます。
その後、諸難消除祈願、病気平癒祈願、安産祈願、弓術皆中祈願などで、参拝者が絶えることなかったといわれます。そのため霊験あらたかな神社として知られるようになったという由来です。

都会の片隅の小さな神社ですが、里人の素朴な信仰心から霊験あらたかな神社として知られるようになったという伝説は、よくあるパターンではあるものの好感が持てます。

そんな天祖神社を骨で聴きます。
米軍採用・特許技術の骨伝導ヘッドセットで、耳だけでなく骨からもダイレクトに周囲の音声を聞きます。
都会の住宅街の音声の他に、何となく長兵衛の祈りが聞こえてくるような気がします。もちろん単なる気のせいでしょうが。

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