骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

神宮前 穏田神社を骨で聴く

2017-05-29 10:30:36 | 骨で聴く巡礼旅
JR山手線の渋谷駅からも原宿駅からも徒歩で約10分ほどの距離で、明治通りから少し中に入った場所に穏田神社は鎮座しています。
人で賑わう二つの駅の間に鎮座しているとはいえ、境内はひっそりとしていて穴場的な神社です。

社殿はあたらしく、平成10年に新築されたものです。
太平洋戦争の時代には、米軍により社殿を焼失したという歴史もあります。

米軍といえば、爆音でも通話を可能にする骨伝導ヘッドセットや骨伝導マイクなど、日本の特許技術が活かされています。
しかし当時は戦争の相手国。




神社としての歴史は1591年(天正19年)に遡ります。
徳川家康が本能寺の変の際、功績を収めた伊賀衆に対して、穏田を給地として与えられたという話が残っています。そこで祭祀が盛んに行われるようになったという説です。

社号は明治になって「隠田」から「穏田」に改められ、祭神を天神第六代の淤母陀琉神・阿夜訶志古泥神としました。
また村内にあった熊野神社を合祀し、相殿の櫛御食野神になりました。

「縁結び」「技術や芸の上達」「美容」のご利益がある神社といわれています。場所も渋谷区の神宮前なので、何ともありがたい聖域のように感じますが、それほその参拝者がいるわけではありません。

高過庵・空飛ぶ泥舟を骨で聴く

2017-05-20 17:13:51 | 骨で聴く癒しの世界
東大名誉教授の建築家・藤森照信氏の奇抜な建築と出会いました。
藤森氏は長野県茅野市の出身で、その奇抜なデザインの建築物もその地元にあります。

不思議な傾斜角の神長官守矢史料館は、古代から諏訪大社上社の神官だった守矢家の敷地にあります。



諏訪大社は有名ですが、現在の姿になる以前からの地元神や、その後も続いた諏訪神社の鹿の頭部を供える「御頭祭」の展示も行われています。史料館というイメージが一切ない建物です。

茶室「空飛ぶ泥舟」は目がテンになります。





茶室「高過庵」は、なんだか昔読んだ絵本に出てきそうな印象を持ちました。



一見の価値ある場所ですが、諏訪地方を訪れる一般の観光客にはあまり知られいません。
史料館の人に聞くと、大勢訪れる人といえば、内外の建築関係の人だとのこと。

それでも史料館の諏訪の隠れた歴史とセットで、摩訶不思議な空間を堪能してほしい場所です。