聴こえない悩みをもつ人が増えています。
難聴はもちろん、騒音が原因ということもあります。
しかも現代は、突発性難聴や騒音性難聴など、今まで難聴とは縁がないと思われていた方でも「聴こえない」悩みがいつ訪れるか分からない時代になってきました。
突発性難聴などは、生来健康で耳に関する一切の病気と無関係だった人が、明らかな原因もなく、あるとき突然に耳が聞こえなくなるというものです。
厚生労働省の2001年の調査では、全国受療者数は推定で、年間35,000人で、人ロ100万人に対してで275.0人です。1993年の調査では推定で、年間24,000人、人ロ100万人に対して192.4人でしたから、かなり増加しているのが分かります。
原因は未だ謎のままです。
騒音性難聴も、工事現場、工場などの職業による原因だけではありません。携帯音楽プレーヤーや携帯電話など、直接耳に付けて使用する機器も原因になっているのではないか、とパーデュー大学のロバート・ノバク教授などが懸念しています。
また、難聴者でなくても耳が遠くなることは年齢とともに進行してきます。
もちろん、医療の世界は進んでいて、補聴器の発展も目覚しいものがあります。しかし、いきなり医療器具の補聴器をつけて、電話をする・音楽を聴く・テレビを見る・会話する、というのは抵抗があるかもしれません。
そこで誰もがかんたんに、しかも気軽に「聴く」問題を解決する必要が生まれたのです。
そこで深刻に悩む前に、考え直して欲しいことがあるのです。
健聴者の方であれば、耳をふさいで何か話してみてください。まったくの無音の世界になりますか? 自分の声が聴こえませんか?
そう、骨を通して伝わる音があって、それが聴こえるのです。普段は耳と一緒に聴いているため、改めて意識しないでしょう。でも事実、骨を伝わる音は存在するのです。
そこで思い出すのがベートーベンです。難聴でも作曲を続けました。この秘密こそ、骨で聴く骨伝導なのです。
悩みこむ前に、耳から離れてみませんか? ここに新しい世界が待っているはずです。