西武線といえば、池袋と新宿という東京、いや日本を代表するターミナル駅を基点とした路線を展開しています。その二つの本線からそれぞれ支線が出ているのも、大手私鉄ならではといえます。
西所沢から出ている支線は、西武狭山線です。終点は西武球場前駅で、ライオンズ・ファンにはおなじみの場所です。
始発と終着の二つの駅に挟まれた小さな駅が、下山口駅です。
⇒ 西武鉄道下山口駅
1日平均の乗降人員は、1万人にみたない9,266人(2007年度実績)で、駅としての規模も小さいわりに、なぜか存在感があります。
そもそもこの西武狭山線は、1929年に西武鉄道の前身である武蔵野鉄道により開設された歴史ある路線であるものの、戦時中に政府から不要不急線として廃止命令を受けたことで、路線の休止時期があったという珍しい過去があります。
戦後の1951年に復活し、1978年には終点に当時の西武ライオンズ球場が開設され、路線の様子が一変しました。
この路線の駅の名称も変遷を見せます。
昭和8年 - 上山口駅を山口貯水池駅に、
村山公園駅を村山貯水池際駅に
昭和16年 - 山口貯水池駅を上山口駅に
村山貯水池際駅を村山駅に
昭和19年 - 路線休止
昭和26年 - 再開
昭和29年 - 休止中の上山口駅と下山口駅を廃止
昭和51年 - 下山口駅再開業
上記のようにこの路線と駅の変遷は、何だかよく分からない運命に踊らされているようです。だからこそ存在感を感じるのでしょうか? 分かりません。
こんな小さな駅をいつものように骨で聴きます。
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