骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

たこ薬師成就院を骨で聴く

2016-03-29 15:40:36 | 骨で聴く巡礼旅
たこ薬師は、本来の仏教信仰ではなく、仏教を介した民間信仰のようなものかもしれません。
日本各地に伝承信仰として残っているようですが、東京で最も有名なのは目黒のたこ薬師成就院です。

今回は春の陽ざしに誘われ、骨伝導ヘッドセットとともに蛸薬師巡礼です。

目黒のたこ薬師成就院は、慈覚大師(円仁)が自身の眼病平癒のために作ったものに由来すると伝えられています。

慈覚大師は天台宗の宗祖・伝教大師最澄の高弟です。
現在の栃木県壬生町に生まれ、幼くして伝教大師をしたって比叡山に登りました。

承和5年(832年)には唐に渡り、同14年に帰国するまで、唐各地をまわり、多くの仏法を会得したといわれます。この時の旅行記が有名な「入唐求法巡礼行記」で、のちに米国の元駐日大使ライシャワーが研究し、英訳出版されたことでも知られます。

慈覚大師は若いときから眼病を患っていました。
唐に渡ったときには、自ら薬師如来の小像を刻み、肌身につけていたといいます。
しかし、帰国の際、暴風雨にあい、その御持仏を海神に献じて、危急をのがれることができたそうです。無事に筑紫の港に帰り着きました。

その後、諸国巡礼で肥前の松浦に行くと、海上に光明を放たれていました。
海神に捧げた薬師如来像が、蛸にのって浮かんで顕現しました。

慈覚大師は随喜の涙にむせび給ったといわれます。
さらにその後のことです。

東国をめぐり天安2年(858年)に目黒の地に来ました。目黒では疫病が流行していました。
そこで、松浦にて拝み奉った尊容をそのままに模し、一刀三礼、霊木にきざみ、護持の小像をその胎内に秘仏として納めました。これが蛸薬師如来とたたえまつられるようになりました。




現在のたこ薬師成就院周辺は目黒不動の近いことから、活気のある門前町の商店街に近く、山手通りからも遠くない場所です。
喧噪の商業地区と閑静な寺町、車が疾走する主要道路という複雑に入り組んだ環境で、ここでは耳だけでなく骨からも音声を伝達するのが良いでしょう、骨伝導です。
しかし骨伝導機器なら何でも良いとはいいません。

慈覚大師の偉業を称える意味でも、世界最高レベルの技術、米軍採用・特許技術の骨伝導ヘッドセットが適しています。
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たこ薬師成就院の本尊は秘仏です。1月8日の初薬師縁日にだけご開帳となります。
薬師如来は、東方浄瑠璃世界の教主です。諸病を治す法薬を与える医薬の仏さまです。ここでは、日光菩薩、月光菩薩を脇持とした薬師三尊像として安置されています。



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