骨で聴く異世界

耳を使わずに「聴く」世界を旅します。耳をふさいでいても聴こえる世界です。

新宿 法善寺を骨で聴く

2012-10-25 11:00:15 | 骨で聴く巡礼旅

 新宿区の隠れた巡礼スポットを廻っています。骨伝導機器とともに出かけた今回の場所は、日相上人が創建した春時山法善寺です。小さな商店街の中にある霊験あらたかな雰囲気をもつ寺院です。

 池上本門寺に帰依していた鳥取城主の池田家4代・綱清から中正院日護上人作の七面天女像を献ぜられた実相院日相上人が一宇を建立して祀ったのが法善寺の七面大明神といわれます。法華宗独特の七面信仰が江戸へ進出した最も早いものです。

 七面信仰は、女人成仏を説く法華経が、その証拠として竜女の成仏を示していることと、吉祥天女として垂迹し、山の守護神となった時の姿が竜であったという伝説とが結び付いたものです。日蓮宗独特の除難招福の信仰です。

 境内は広いわけではなく、商店街の喧騒も届かず、ひっそりとしています。静かに落ち着いて参拝するのに適しています。静寂の中、七面信仰を全身で感じながら骨伝導を使って周囲を「聴き」ます。米軍で採用された特許技術の骨伝導機器が、騒音でもなく、難聴でもなく、ただ静かさを骨へと伝えます。耳から入る静寂と骨から伝わる静寂とを感じ、それでもここは新宿区の一角であるという現実を知ります。

          ⇒ 驚異の特許技術・骨伝導

 特に有名な寺院でなくとも、地元に根付いていることはそれだけでパワーが宿っているといえます。七面信仰の江戸最初の地に立ち、骨伝導を堪能しながら静かに思いを巡らせました。