いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政策の評価方式。 estimative mode of a policy

2021-06-21 20:46:07 | 日記
 (1)内閣不信任案は与党からも賛同者、造反者が出て可決される可能性がある時には政治的緊張感もあるが、今のように与党が衆院の3分の2以上を占める国会構成では野党がとりあえず出しましたで圧倒的な与党の反対で否決されておしまい、時にはそれを理由に首相が野党の選挙対策の足並みが揃わない中で解散総選挙に打って出る口実にもなる。

(2)既得権益維持の政治哲学からすれば与党の権力、権益、権能を捨ててまで野党提出の内閣不信任案に賛成するなどありえない話で、野党としても与党の追及材料はあるがエビデンスに欠けて逆に追いつめられた結果としての内閣不信任案であり、出す前から否決が決まっている中では政治的効果はまったくないといっていいものだ。

 (3)野党としても提出理由は十分に考えられる政治状況ではあるが、内閣支持率の低い国民ではなく国会の優劣のついた勢力構成の中で決められることであり、それこそ結果(否決)がわかりきったそんなことをやっている場合ではないだろうといわれそうだ。

 イデオロギー対立国会時代は野党も実力行使で委員会室を封鎖して審議を拒否して国会を混乱に引き込む手法もみかけたが、それも与野党勢力がひっ迫している中でのことであり、今の自民1強、総弱小野党時代では内閣不信任案も意味、効果はみえない。

 (4)まして野党第1党立憲の枝野代表が内閣不信任案の提出に躊躇(ちゅうちょ)をみせていては、与党に足元をみられて逆に解散をちらつかされて総選挙実施の圧力を受けるという情けなさだ。

 今回野党が内閣不信任案を提出する機会があるとすれば、2年ぶりの党首討論開催で野党が徹底して菅内閣、菅首相の政策能力の欠如、大臣経験者、与党議員の不正疑惑続出を突いて、そのまま内閣不信任案を提出するというところであった。

 (5)ところが党首討論後に野党が集まって協議して内閣不信任案を出しましょうでは、危機感が伝わらずに間延びして何のための内閣不信任案なのかわからなくしてしまった。こういうルーティンものではメディアの記事にもならずに国民(内閣支持率低下)に訴えかける力にもならない。

 (6)以前はメディアが国会閉会後に内閣の政策、法案の趣旨、実行性、効果を検証、分析して点数制にして評価したことがあった。否決前提の内閣不信任案よりは国民には分かりやすい評価だ。

 

 




 

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