いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

亀裂。 a crack

2017-10-01 19:50:00 | 日記
 (1)10月に入って総選挙公示まであと10日を残す。自民党、公明党、共産党などはすでに党首が街頭に出てアピール演説をしているが、現在野党第一党の民進党は鳴りを潜(ひそ)めたままだ。

 前原代表が全員希望するものは希望の党から立候補させるとして合流話が進んでおり、民進党独自として選挙戦を争わない選択をしたからだ。
 政策でも「オール・フォア・オール」で教育の無償化、中負担中福祉など安倍首相がその後争点化したものを前もって提示していた前原代表なだけに、選挙戦での主張が聞かれないのは残念だ。

 (2)その思いは民進党議員にもあるだろう。全員希望者は希望の党に移る方針は、解散日の党両院議員総会で反対もなく了承されたが、小池代表とは肌の合わない革新系議員からも全員が希望の党に移ることになるのなら方針に反対しないとしたのには驚いた。

 民進党議員全員が希望の党に合流して母屋を乗っ取れるとでも考えたのか、立場は民進党の方から小池新党の希望の党の注目度、小池代表の人気度に期待しての合流であり、主導権を握れるはずもないことであった。

 (3)案の上、小池代表からはすべてを受け入れることは「さらさら」考えていないと選別することを突きつけられている。仮に民進党議員が全員希望の党に移ることが可能になっても、民進党出身議員が選挙戦でいったいどういう主張をして、考え、理念、政策を述べるつもりなのか、民進党と希望の党では政策が一致しているものは少ない。

 希望の党から立候補した民進党議員が自分の考え、主張、理念、政策論を述べれば、希望の党の政策、考え、理念と一致しないことはあきらかであり、何を国民に訴えればいいのかとまどうだろう。まさか、安倍自民党一強打倒ばかり述べるわけにはいかない。

 (4)もちろん希望の党とすれば、向こう(民進党)からすり寄ってきて自らの政策、考え、理念を変えることなどしない、できない相談だ。
 ということで、そもそも相容れない合流話は「亀裂」(a crack)が走って出始めて、民進党内では分党、新党話が出始めている。

 そもそも原点での、考えも思想も理念も政策も違う民進党、そしてその革新系議員勢力、岡田克也議員のような原理主義者、かっての首相経験議員らまでが、全員が希望の党に移ることになるのならその方針に従うとした判断、考えが理解できないでいる。

 (5)やせても枯れても09年に国民の圧倒的な支持でそれまでの自民党長期政権に代わって本格的政権交代を果たした民主党政権を支えた民進党議員たちだ。

 もっと自分に誠実で忠実で、国民に対して取るべき責任があったのではないのか。自分たちの本当の良さがわかっていないことは、よくあることだ。

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