いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

誰も教えてくれない。 no one teach it

2017-10-25 19:54:58 | 日記
 (1)今回の総選挙は投票権が18才に引き下げられての昨夏の参院選に続く最初の衆院選で、投票率は18才が50.74%、19才が32.34%でこれまで二番目に低かった全体投票率53.68%をともに下回った。

 これまでの20才以上有権者の政治関心、投票率の悪いところだけ引きずった形となったが、その理由には驚かせられた。
 TV報道番組で特に19才の32.34%の低い投票率の理由について聞いたところ、高校(3年)時代は授業で模擬投票など選挙について学んで関心が高まったが、今(19才)は選挙について誰も「教えて」くれなくて(no one teach it)、関心が高まらなかったことがあげられていた。

 (2)さすがにこれにはTV画面のキャスターともども「あ然」とさせられた。若者の政治関心は共謀罪成立阻止でNGOをたちあげて連日国会周辺に押しかけてロックのリズムにあわせて反対の声をあげる活動も注目されたが、これも共謀罪が強行成立されると途端に解散という継続性のないものだった。

 組織を維持することは大変なことだが、これが現代若者気質なのかとも思った。いくらなんでも高校時代は授業で「教えて」もらったから、卒業したら今度は誰も「教えて」くれないで投票しないでは、人がいい、素直、正直といえばそれまでだが意欲、意識、向上心のなさには驚かされるばかりだ。

 (3)ネット時代でほとんどのことがネット情報で「教えて」くれる時代に育ったネット世代の「一面」はみえてくる。日本の若者が世界と比較して劣っているとみられているのが「考える」力、創造性といわれている。

 米国では若い世代がネットサービス事業をたちあげて世界的なネットサービスサークル、SNS時代をリードしているが、日本の若者世代からはそういう動きはほとんどみられない。GDP同様にSNS時代でも日本は中国の後塵を拝する状況だ。

 (4)日本もかっては大学中心に若者世代のベンチャー事業(venture business)を支援する動きはあった。実際にヒルズ族といわれる若者ベンチャー事業の立ち上げはあったが、目的、目標で方向性を間違えて違法行為として糾弾されて挫折した経緯がある。

 そのトラウマなのか大学でもベンチャー事業がその後促進されているとの話は聞かれない。そのせいか大学入試では従来の〇☓式から「考える」力を試す入試方式に切り替える動きが進んでいる。

 (5)今回の総選挙での19才投票率32.34%が示したものは、SNS時代が抱える素直、正直さと少子化の「心細さ」、考える力の「先細り」だ。

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