いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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アカデミー賞と政権批判。 academy award and criticism of political power

2017-02-27 19:32:11 | 日記
 (1)米アカデミー賞(academy award)の季節がやってきた。アニメ主流の映画界にあって、昨年は白人俳優中心のバイアス(bias)な授賞が際立って人種問題が話題となり、近年は映画作品の注目度の低下は避けられずに何かと映画文化人としての政治的な色彩、発言の強いアカデミー賞授賞式の傾向が伺える。

 純粋な映画ファンからすればちょっと鼻につく映画文化人の本流ではない脇道にそれた感のあるアカデミー賞授賞式だ。

 (2)今年も授賞式に先だってのビバリーヒルズでの集会で、ジョディ・フォスターさんらがトランプ批判を展開しているとの報道だ。

 ビバリーヒルズで有名俳優が政権批判(criticism of political power)とくれば、社会派セレブの代表のような集会光景で、まさしく昨年の大統領選でトランプ大統領を誕生させた白人マイノリティ層が格差社会を支配する一部の特権階級、セレブ層として非難して否定し、時代と社会の変革を求めた構図、光景でもある。

 (3)それでも米国伝統の自由主義、理想主義からトランプ政権の暴走に歯止めをかけるべく有名俳優が批判するのは、トランプ政権の逆手をとってオルタナティブ・ファクト(alternative fact)として一方の社会的立場、存在をあえてみせて対抗しているようにもみえる。

 しかしその一部の特権階級、セレブ層が今トランプ大統領に批判の声を上げても、昨年のトランプ大統領を選んだ米国民の中ではマイノリティということにすぎずに、1%の富裕層が99%のその他国民を経済支配する米国格差社会の中では「数」のマイノリティに甘んじるだけだ。

 (4)どうすれば現在のトランプ大統領、政権の暴走を止めることができるのかだ。米国内の支持された政治体制、背景は別にしても、対外的には難民など排除に保護主義で貿易不均衡、核装備競争強化とこれまでの協調主義体制に根本的に逆行する主張を展開しており、国際政治、経済、社会にとっては不安と不信と危惧を増幅させる米国トランプ政権で、このままでは済まないだろう。

 影響力はこれまでの覇権国家米国の立場から世界的なものとなるのは避けられないが、あくまでも基本は米国の国内問題ということで国内のトランプ大統領、政権への批判の高まりに期待するしかないのだ。

 (5)このままでは就任後の経過が似ている籾井前NHK会長の例を参考になんやかんやといっても任期4年はやり遂げるのではないのかと書いたが、そうなるかもしれない。
 少なくともトランプ支持の階級層から非難、否定されている特権階級、セレブ層の人たちが前出のようなトランプ批判をくり返しているうちでは、支持は広がらないだろう。

 米国社会では特権階級、セレブ層と白人マイノリティ層が融合することは考えられずに、昨年の大統領選で民主党クリントン候補の総得票数がトランプ大統領支持票を上回った(代議員獲得制度で負けた)実績の民主党がまずは新政権と友好関係の100日間が過ぎてどう出るのかが焦点だ。

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