オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

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オモロン西新小岩店の記憶

2021年04月18日 20時31分13秒 | ロケーション
2005年8月、ワタシは総武線新小岩駅を最寄り駅とするゲームセンター、「オモロン西新小岩店」を訪れています。ここは、この時点でもはや希少種となっていたピンボール機を多く設置しており、ときおりピンボール大会も開催している奇特なロケであると聞き、これは一度みてみなければなるまいと思ってのことでした。


オモロン西新小岩店の外観。緑一色の派手なビルだったが、今はいたって普通のベージュ色で、「業務スーパー」になっている。

ワタシはここで相当数の写真を撮影したはずなのですが、現在手元にはなぜか30数枚しか残っていません。この事実に気づいたのは2010年ころのことでしたが、「そのうちまた行けばいいや」と延ばし延ばしにしているうちに、オモロン西新小岩店は2014年1月31日に閉店してしまい、後悔先に立たずの言葉通り、取り返しのつかない大きな後悔となっています。

「オモロン」は、90年代のAM業界誌でその名前をしばしば見た記憶があり、ゲーム機のディストリビューターを本業としていた会社だったと思ったのですが、今となってはあやふやです。ネット上を調べても、有用な情報がほとんど記載されていない企業情報が少しヒットするだけで、現存するのかどうかすらよくわかりません。こうなると、あとは国会図書館に行って昔のコインジャーナル誌でもひっくり返して調べたいところですが、コロナ禍の昨今はそれもなかなかままなりません。

というわけで、今回の記事は歴史資料としてはあまり役に立ちません。それでも、かつてそんなロケがあったということを記録しておく意味で、半ば無理やり記事に仕立て上げておきます。

オモロン西新小岩店の建物自体は3階建てで、ワタシの記憶では、2Fがメダルコーナー、3階がピンボールといくらかのプライズ機やビデオ筐体が並んでいました。1Fがどうであったかは覚えていません。

3Fのピンボール機は、10台くらいあったように記憶していますが、残っている画像が不完全で、全容がわかりません。ただ、左右の窓から入って来る外光でなかなか良い絵が撮れなかった印象が残っています。


ピンボール画像その1。手前からStar Wars Episode I(Williams, 1999)、Black Rose(Bally=Midway=WMS, 1992)、Twilight Zone(Williams, 1990)、World Cup Soccer(Bally=Midway=WMS, 1992)。

Black RoseとWorld Cup Soccerの2機種は、バックグラスにはBallyのロゴが描かれていますが、IPDBはMidway社製品としています。この時期、Bally社のピンボール部門はWilliamsの親会社であるWMS社に買収されており、ブランド名だけ残っているもののため、表記がややこしくなっています。

似たような現象は2010年代半ばにスロットマシン業界にも起きており、それまでライバル関係だったBallyとWMS(Williamsの親会社)はScientific Games社に買収されてしまいました(関連記事:新・ラスベガス半生中継 2016年9月(5) コンベンション初日)。


ピンボール画像その2。奥に見える左からFish Tail (Williams, 1992)、Cirqus Voltaire(Bally=Midway=WMS, 1997)、Medieval Madness(Williams, 1997)、不明。

これらの他にも、少なくともJokerz!(Williams, 1988)Attack From Mars(Bally=Midway=WMS, 1997)などもあったはずなのですが、画像が見当たりません。実に全く痛恨の極みです。

ビデオゲームは、脱衣麻雀とレトロゲームが多かったです。

麻雀ゲームコーナー。これ以外にも脱衣麻雀がいくつかあったはずだが、それらの画像も見当たらない。




コナミのドーミー筐体に入ったビデオゲーム。ファンタジーゾーン(セガ、1986)、新入社員とおる君(コナミ、1984)、エキサイティングアワー(テクノスジャパン、1985)、ナムコクラシックコレクションVol.1(ナムコ、1995)。ほかに、ドラゴンスピリッツ(ナムコ、1987)があったことも覚えている。

2Fのメダルコーナーには、sigmaのメカスロが残っていました。

sigmaのメカスロ。Now PlayingとDouble Cherries。共に1980年代終わりころの機械で、同名のビデオ版もあった。

最後に、記憶がないはずの1Fにあったことは確かだとなぜか確信がある、「サブマリンキャッチャー(ユーエス産業、2000)。

サブマリンキャッチャー。

サブマリンキャッチャーは、活きたイセエビをつかみ取るプライズ機で、別名「イセエビキャッチャー」とも呼ばれていました。これが発表された当初、「イセエビがゲームセンターの景品として認められる上限800円で収まるのか」という議論が行われましたが、供給側は「問題ない」としていたものでした。ワタシはこれを、ラスベガスの「Las Vegas Club (現Circa)」というカジノに設置されているのを見たことがあります。