1977年のセガのプライスリストの記録も、残すところあと2回となりました。
5回目の今回は、ビデオゲーム(5~6ページ)、及びメダルゲーム(16~17ページ)です。
例によって推奨サイズでなるべく大きく表示できるよう、各ページは上下に二分割しています。
5ページ。ビデオゲーム機の価格表と、概ね最新機種の画像。価格表の中には4年前の1973年に発売されたセガのビデオゲーム第一号機「ポントロン」の名前が未だに残っているが、それでもビデオゲーム機全体の総数はまだそれほど多くない。
6ページ。上半分がビデオゲーム、下半分はエレメカ機となっている。おそらくは、ビデオゲームだけでは埋まらなかったため「ガンゲーム」の範疇で1ページを構成したのかもしれない。
「T.V. GAMES」との表記に時代を感じます。今は「ビデオゲーム」という言い方に違和感はなくなっていますが、1977年当時の日本においては、「ビデオ」という言葉は「記録媒体に録画された映像」の意味でした。家庭用ビデオデッキは既に発売されていましたが、高価でまだほとんど普及しておらず、それを意味するようになるのはもう少し後のことです。
また、この時期はテーブル筐体ができたかどうかくらいのころ(翌1978年のカタログには登場している)で、ほとんどはアップライト筐体です。そして6ページ目は、概ねガンゲームという範囲でまとめたものと思われますが、ビデオゲームだけでは埋めきれず、後半はエレメカ機になっています。これらは、当時のビデオゲームがまだボウリング場や商業施設など従来の市場にとどまっていた時代を反映しているものと思います。
さて、次はメダルゲームのページです。
16ページ。「セガ・ブラックジャック・シングラー」から始まる値段の一覧は、発売が新しい順であるように見える。
17ページ。1974年に発売された。極めて初期の国産メダルゲーム機「ファロ」や「ハーネスレース」が、まだ現役機種として大きく掲載されている。
メダルゲームのページに記載されている製品画像のほとんどは、過去の拙ブログにおいて個別の記事にしておりますので、この機会に今一度ご参照いただければと思います。
ジャックポット・フリッパー:
またまたヘンなゲーム機「ジャックポット・フリッパー」(SEGA, 1976-7?)
ブラックジャック:
初期の国産メダルゲーム機最後の大ネタか? BLACKJACK(SEGA, 1976)
グループ・ビンゴ:
セガのマスビンゴゲーム(2) グループビンゴ(Group Bingo,1975)
ハーネス・レース:
初期の国産メダルゲーム機(3) 競馬ゲームその1・ハーネスレース(セガ, 1974)
スピナ・コイン:
初期の国産メダルゲーム機(2) ダブルアップ / スピナコイン
マッチ・マップ
初期の国産メダルゲーム機(1) マッチマップ(Match'em Up, SEGA, 1975)
ファロ:
初の国産メダルゲーム機の記憶
16ページ右下の「プント・バンコ」は、拙ブログでは言及したことはありますが、単体の記事として取り上げたことはありません。フライヤーもあるし遊んだ覚えもあるし、ある意味で画期的な部分もないわけではありませんでした。しかし、セガの同時期のマスメダルゲームの中では普及の度合いが低く、ネタとして挙げるにはトピックが薄いのです。それでもいずれは取り上げなければならないとは思ってはいます。←(2021.11.06追記)2021年8月1日に「初期の国産メダルゲーム機(10) プント・バンコ(SEGA, 1975)を公開。